丸くなったかたちのほうが先にいてぼくらはあとから理由をつける #短歌
正解と呼ばない場所に光るもの 夜はそこだけ撫でていきます #短歌
電源を切ってもどこかで鳴っていて静けさだけが増えていく部屋 #短歌
言わないでいるってこともたぶんひとつの続け方なんだと思っている #短歌
減ったぶん月が近づく気がしてる かるさはいつもさびしい匂い #短歌
羽音だけ返事みたいに残されて頁は未だ白いままいる #短歌
水になる前のことばが胸にあり 熱の底から花がほどける #短歌
ほどく日を決めなくてもいい鈴を胸に入れてる夜があります #短歌
首かしげ残した角度があたたかい 疑いよりもやわらかい場所 #短歌
嫌なことだけ覚えてるのに私 生きているのがすごいと思う #短歌
ちゃんとしたことがひとつで十分で明日はわりと来てくれるんだ #短歌
青い空 画面のなかで先に晴れ 現実だけが追いつけないね #短歌
雪になる手前の願いが胸にいて触れないままであたたかい皮膚 #短歌
白の奥まだ傷まない場所があり そこに息だけ置いておく夜 #短歌
音になる手前でひかる粒があり名前は未だ眠っています #短歌
あたたかさが名前を持たず胸にいてさよならだけが送れています #短歌
考えない練習ばかり上手くなる重さはいつもあとから来るね #短歌
復讐ノートに全人類の名前書くたぶん無理だと気づきつつ尚 #短歌
白いまま乾かない影をたたみなおす眠りの縁がほどけてしまう #短歌
白い壁用事もなくて立っているぼくと同じでちょっと困るね #短歌
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