子供ってずるいと思うバス停で報われた顔して空を見てる #短歌
お釣りまだ受け取らぬまま時間だけぬくもりとして渡されている #短歌
結び目のゆるむたびごと確かめるマネージャーとの二人三脚 #短歌
頭から氷水でもかけてやって、恋の熱には手遅れだから #短歌
心細さを略した音が部屋にいる 呼べばゆっくり首をかしげる #短歌
わたしからわたしに渡る花びらを知らんぷりして風が運んだ #短歌
サブスクをしますかと問う指先 ぬくもりだけがまだ未登録 #短歌
胸のなか雨抜きでって書かれての消えずに滲む虹の線だけ #短歌
最初だけやさしい雨にぬれながら傘をたたんで笑う距離感 #短歌
冬ですとからだが言ってしまいそうで手ぶらのふりで駅まで歩く #短歌
そよぐたびくちびるの奥かすれゆく 冬のしっぽを舌で引き寄す #短歌
笑うにもすこし力がいる朝を重力とか言ってごまかす #短歌
顔に手を近づけていく静けさのなかで花だけ香るような朝 #短歌
舌出してる奴はノッてる 信号の青が似合って風を食べてる #短歌
着払いで送る未練を受け取ってレシートの裏に今日のお天気 #短歌
傾いてしまうことから始まって百合が静かに花瓶を満たす #短歌
ほどけずに置かれたままの言葉たち あたたかいからそのままでいい #短歌
ひらくとはゆるむことだと知りながら門のひかりを見送っている #短歌
塩気にもたれて笑えば少しだけ世界がこっちをみてくれそうで #短歌
すぐ満腹になるコロッケ包み持ちあなたと冬の駅を歩いた #短歌
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