川島さん頭小さいおにぎりと私を君が見比べている #短歌
さむいとか言えず自転車こいでいて追われるように夜の道ゆく #短歌
わたしたち脳みそこれで足りるのか震える箸にのるミニトマト #短歌
「数字だね20%の体脂肪」君の声だけやわらかくある #短歌
野焼きして煙の向こうに街がある歩くたびまた近い東京 #短歌
温度ないシャワーを浴びて夢にいる起きたらお風呂思い出すこと #短歌
電柱が寒さを抱いて立っている忘れ物だと気づかぬままに 短歌
ジップロック風に追われて舞い落ちる細い道から抜けていく夢 #短歌
この窓に鍵はなかった ただずっとわたしが出なかっただけの秋 #短歌
思案しているあいだにも透明のコップは消えて笑うしかない #短歌
この町にあたたかさなら残ってる光が冷たくなってもなお #短歌
母の背に午後のテレビのざわめきとまだ見ぬ笑みをたぐり寄せたり#短歌
煙など出ぬこと知ってなお口にココアシガレット挟む九月よ #短歌
思い出を旅した声が遠くなり砂丘のかけまにとける足あと #短歌
可愛いとわたしたちには見えるけどアリスはただのアリスであって #短歌
君のぶん葛根湯まで買ってきて冬の風邪にも手をさしのべる #短歌
猫だけはわたしのあとをただ歩く 忠実なんて笑ってしまうね #短歌
元気などなかった夏を思い出しアイスをひとつ今さら買って #短歌
盛り上がれイェーイの声がどこかからとどいてほしい寒い夜にも #短歌
滅びてもパン屋は残るその窓に朝のひかりが静かに差して #短歌
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