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2024年04月15日14:53

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「大吉原展」　東京藝術大学大学美術館

鹿児島で大いに遊んだせいなのか4月に入ってすぐに風邪。なんと今年2度目。その上、岐阜の近しい親戚の不幸が重なって美術館に行くどころではなくなってしまった。ぼやぼやしているうちに桜が勝手に満開になって・・・散り始めて・・・。花の名所上野公園、ギリギリの桜見物とともに「大吉原展」。

第一会場：吉原入門
第二会場：
　江戸前期武家と豪商たちの遊興
　蔦屋重三郎と吉原の出版界
　錦絵美人画
　後期江戸吉原　格式と大衆化
　天明狂歌の世界
　吉原の近代
　『たけくらべ』の世界
第三会場：
　市中から吉原へ
　江戸町一丁目　花見　大見世
　揚屋町　茶屋から妓楼へ
　京町一丁目　大文字屋サロン
　京町二丁目　玉菊燈籠、八朔
　俄、吉原芸者、花魁の教養
　江戸町二丁目　遊女のよそおい、切り見世、よそ行き、雪の吉原
　仮託、後朝の別れ
第四会場：江戸風俗人形

この展示会公開前から「遊女の性的搾取」問題でSNSで大炎上していた。もしかして中止になるのかもと心配したっけ。世の中はジャニーズ性被害で大騒ぎの頃でもあったし。

日本史の闇とも言える吉原、なんと250年も続いたのだそう。売春が資金源とはい遊女のために物凄い豪華な着物や洒落た調度品が作られ、多くの絵師が魅了され絵に残し、季節ごとに洗練された行事があり・・・眩しいほど華やかな文化があった。約230点の展示品でその明暗を辿って行く。

喜多川歌麿が手掛けた大画面の肉筆画浮世絵「雪月花」三部作（「深川の雪」「品川の月」「吉原の花」）の一点、アメリカのワズワース・アセーニアム美術館所蔵の「吉原の花」。女性ばかりの華やかな肉筆画。そういえば気になっていた春の吉原の桜。花の季節だけ吉原に現れ、散ってしまうと植木屋が引き取ったそう。

数年に渡る修復を終えた高橋由一の「花魁」。以前見た時は怖い感じだったけど肌がイキイキして若い感じになった。これなら小稲も泣いて怒ることもなかったのでは？

第3会場は展示室全体が吉原の街。隅田川を猪牙舟に乗って通うところから物語は始まる。花街という虚構の世界の年中行事、伝説になった花魁・・・夢の世界そのもの。

最後の第四会場：江戸風俗人形は写真OK.。辻村寿三郎の人形たちの世界。まるで遊女たちの生活を覗き見しているような面白さ。