能とか狂言とか・・・無縁なものだと思っていた。でも国立能楽堂に「ショーケース」という能・狂言をコンパクトに2時間ほどで楽しめるプログラムがあると聞いてちょっと見てみようという気になった。チケットも正面3500円と良心的。
初めて入った能楽堂。椅子の背もたれにはモニターがついていて説明とセリフの現代訳字幕を読むことができる。日本語だけでなく英語も中国語にも対応。
狂言の「鎌腹」は怠け者の男が妻に怒られて切腹して死ぬと大騒ぎするけど結局できないという話。なんで切腹と思うけど、舞台前のプレトークで日本人はお腹でものを考える!?からお腹を切ってから首を切らないと地獄に落ちるという説明。
能は「土蜘蛛」。源頼光は原因不明の病気で「もう死にそう」な状態。侍女の胡蝶に薬をもらってもダメ。すると怪しい僧が現れて蜘蛛に変身。頼光は「蜘蛛切丸」で応戦。駆けつけた家来たちが追っかけて退治するという話。
この舞台、何がすごいって蜘蛛の糸!!これでもかこれでもかと投げられる蜘蛛の糸は綺麗に弧を描いて広がる大スペクタクル。なんであんなに綺麗に広がるのかと思ったら和紙でできた糸の先に鉛の芯が入っているのだそう。
いやーーー面白かった。あたしの考えていた静かに動いてモニョモニョ訳のわからない呪文を唱えているという能のイメージは見事にひっくり返った。これならまた見たいな。
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