昨夜の午後9時半ちょっと前、新聞のラテ欄を見てたらNHKBS4Kで高島礼子が案内役の『スイーツ列車紀行 "お菓子の楽園!マレー半島「クアラルンプール編」』という番組があって、シャレで見てみた。つまらなかったら最初の5分あたりでテレビを消せばいい。
最後まで見てしまった。高島礼子の気さくさが和む上に、クアラルンプールの繁華街やドローン撮影とみられる遠景がなんとも旅気分にさせてくれる。
もともとKLは東京都心の猥雑さと対抗する大都会だったが、人の行き交いが新宿渋谷並みで、しかも歩いているひとたちが全体に若い。活気がある。そして南の国に特有の原色が、装飾にもファッションにもある。
日本のテレビを見ていると「ニッポンすごい!」の翼賛企画ばっかりで、食べものも観光地も世界から大絶賛されているようだけど、これは日本だけじゃなくてたとえばKLもタイのバンコクも世界中から旅行者が集っているし、世界各国の美味しい料理やスイーツが並んでいる。さらに利点を挙げると、一皿150円のカレーとかラーメンもあれば、一個900円もするゴージャスなケーキもある。つまりお金があれば一流パティシエの手によるアートのようなケーキが食べられるし、貧困旅行者に向いた大衆食堂もしっかりあるということだ。
20世紀だからいまとは社会状況がまったく違っているが、マレーシアに2度行った。どちらも空港がKLなので、クアラルンプールにそれぞれ数泊した。金子光晴が取り上げられるとき、決まってバトゥパハとジョーホールバルでの暮らしが紹介されているが、彼はKLの粗末なホテルとダウンタウンにも触れていた。もう何が書かれていたか、思い出せないが、私は金子に倣ってインド人やアラブ諸国の人たちの根城みたいな安ホテルに泊まってみたり、未舗装の道路が交差しているような一郭でごはんを食べたりして、迷宮感覚を楽しんだ。
ホント時代は変わるものです。中心部の街並みは一変し、近代国家の首都になっていた。スイーツのバラエティ色も東京より豊かで、進化している。
繰り返し書くことになるが、気安い(発展途上の)アジアで格安の旅、というある種帝国主義的な旅をを私はしていたわけだけど、これは日本とアジアの経済格差があったからこそ可能だったわけで、もはやKLもバンコクも物価の安さが売りの二級観光地ではなくなった。1995年からこの30年、日本は発展しなかった。他方、日本を除く世界各国はほぼ急カーブで経済成長を続けている。いまだ鎖国状態みたいな日本スゴイ観で、外国人観光客がドラッグストアや回転寿司や日本食を褒めちぎる番組に洗脳されている人が多いけれど、日本の優位性はもはやそこまでないと思う。
政治家やマスコミに騙されている! とりわけテレビや新聞といったマスメディアの責任は大きい。大本営発表の時代と大差のない思慮の浅さだと思う。
1月31日。
ああ、とうとう今年も1カ月が過ぎた。
午後3時前、自宅から遠くないエリアだがほぼ足を踏み入れたことのない路地から路地へと散歩した。5千歩でやめたのだが、途中、不思議な表札に見入ったり、滑川の自然美をじっと見ていたりしたものだから、40分くらい費やした。
歩きながら、反省すること多々あり。
思慮の浅さに辟易するが、これが自分なのだから謙虚な姿勢を持ち続けよう、と誓った。
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