やれやれ、久しぶりにオタク日記を書く余裕ができた。
「ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア」
全二巻 作:山田鐘人
「葬送のフリーレン」原作者の漫画だ。
人類がほぼ絶滅した世界で、博士とロボット少女が暮らしている。絵は上手くはないが、可愛らしい。
博士はもともとぼっちなので、問題ないらしい。でも生存者の捜索は続けている。その理由が泣かせる。
少女には名前がない。博士にはセリフがほとんどなく、少女がリピートする。微笑ましい二人だが、少女は従順には程遠く、けっこう辛辣である。この距離感がいい。二人だけの夏祭りや遊園地は、じんわりとペーソスが込み上がる。かつての駅の雑踏や鉄道の便利さを聞いて「博士は大げさですね」という反応は、滅びた文明の悲哀を感じる。
終わりから始まる物語という点は、フリーレンに通じるものがある。ファンは読むべし。★★★★
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