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2023年05月07日17:05

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石ノウエニ描ク

田中恭吉ら月映(つくはえ)作家のコレクションで有名な美術館です。
第一日曜日の無料開放に行って来ました。

石ノウエニ描ク
〜石版画と作り手たちの物語〜
@和歌山県立近代美術館
フォト



リトグラフが「印刷みたい」というイメージは完全に覆されました。

【展覧会構成】
(1)石版画の古典より
〜ゴッホ、ムンク、ルドン等
(2)印刷術から『方寸』へ
〜宇治川電気ポスター、みずゑ、石井柏亭等
(3)石版画の二都物語
〜織田一磨
(4)石版画で制作版画を
〜国吉康雄、クレー等
(5)石版画の「いま」へ
〜菅井汲、泉茂、井田照一等

主任学芸員の植野比佐見さんの解説によれば
今回の見所は織田一磨《東京風景》《大阪風景》。
各々関東大震災や空襲で失われた風景が
ほぼ無彩色でありながらファンタジーとみまごうほどに展開されています。

例えばこの《日本橋》。
フォト


大正期のビルと倉の白壁が共存する水辺、
水の流れ
後から削った白い鳥
「リトグラフでなければできない表現でしょう」

それだけでなく、先日みた佐伯祐三の大阪川口も良かったけど
・東横堀
・津村別院
・浮世小路月夜(今橋と高麗橋の間)
・京町堀
・土佐堀川
・四ツ橋雨景…
という日々過ごしている細かい地名の並びにやられてしまいました。
いつの間にかわたしのなかに大阪の町はあったのか。

もちろん"石版画の「いま」へ"での
ジョアン・ミロ→マックス・エルンスト→マルク・シャガール→サム・フランシスという並びもすごかったし

ベン・シャーンの《リルケ マルテの手記より》もよかったけどね。
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7月2日まで。
https://www.momaw.jp/exhibit/2023lithography/

コレクション展では和歌山ゆかりの作家作品はもちろん
マーク・ロクコやジョージ・シーガルら有名どころも。

山崎享《帰宅の器》は
家に帰ったときに迎えてくれる彫刻です。
残念ながら"すっぽりはまる"体験はできませんでした。

ブックカフェのテラスからは緑に包まれた和歌山城が見えます。
黒川紀章 設計のかっこいい建物は7月まで外壁修理中ですので
工事終了後にまた行きたいと思います。

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