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2022年07月18日04:38

28 view

ｽｺｯﾄﾗﾝﾄﾞ国立美術館

ｲｷﾞﾘｽらしく、肖像画や風景画のｺﾚｸｼｮﾝにみどころがある展覧会。

ｽｺｯﾄﾗﾝﾄﾞ国立美術館
The Greats 美の巨匠たち
@神戸市立博物館

一部作品を除いて関西に巡回してきました。

日時指定優先ですが、当日券もその場で買えます。
作品保護のため展示室は大変暗く作品の足元には鉄パイプの柵があるため近寄れません。
よってときに単眼鏡が役に立ちました。

展示室に入ると、まず

◆ｱﾒﾘｶ側から見たﾅｲｱｶﾞﾗの滝(ﾌﾚﾃﾞﾘｯｸ・ｴﾄﾞｳｨﾝ・ﾁｬｰﾁ)

(これは建物外の布看板)

がどーん。
東京展では最後におかれていた作品。
ｱﾒﾘｶで成功したｽｺｯﾄﾗﾝﾄﾞ人のｺﾚｸﾀｰが母国に寄贈したものだそうですね。
暑いなか歩いてきた汗がすーっと引くような清涼感を感じました。
同じｺｰﾅｰには博物館があるｴｼﾞﾝﾊﾞﾗにちなんだ風景画。
博物館内部の展示風景までがﾌﾟﾛﾛｰｸﾞ。

【展示概要】
Ⅰ ﾙﾈｻﾝｽ

ﾗﾌｧｴﾛ、ﾃｨﾂｨｱｰﾉはいずれも素描。
『画家彫刻家建築家列伝』のｳﾞｧｻﾞｰﾘの素描にちょっと感激。
ここの見所は
◆祝福するｷﾘｽﾄ(ｴﾙ・ｸﾞﾚｺ)

Ⅱﾊﾞﾛｯｸ

ﾙｰﾍﾞﾝｽは素描。
ﾒｲﾝﾋﾞｼﾞｭｱﾙにもなっている
◆卵を料理する老婆(ﾍﾞﾗｽｹｽ)
はﾍﾞﾗｽｹｽごく初期のﾎﾞﾃﾞｺﾞﾝというお宝。
20歳前で…この顔の光と影、金属食器や固まりかけの卵の質感は唸らされます。

◆ﾓｰｾとﾌｧﾗｵの冠(ｸﾞｲﾄﾞ・ﾚｰﾆ)
も大作ですが、聖母子が緑がかっていて不気味。
まあこの世のものではないということ？

Ⅲｸﾞﾗﾝﾄﾞﾂｱｰの時代

◆田舎の情景(ﾌﾞｰｼｪ)
天井から床に届こうという大きさの3枚組がど迫力。
題材は恋人たちと可愛いのですけれどね。
個人の邸宅にこれを飾るのか…ｽｺﾞｲ

第１ﾒｲﾝﾋﾞｼﾞｭｱﾙはここに。
◆ｳｫﾙﾄﾞｸﾞﾚｲｸﾞ家の貴婦人たち(ﾚﾉﾙｽﾞ)

◆笛を持った男性と少年(ﾋﾟｱｯﾂｪｯﾀ)
いい絵でした。
ﾘｺｰﾀﾞｰを練習する少年に、思いっきり接近して指導というか見つめる男。耳にｲﾔｰｶﾌして。
いやそんなに穴のあくほど見なくてもいいのでは。

そして
◆ｳﾞｪﾈﾂｨｱ２作(ｸﾞｱﾙﾃﾞｨ)
は空気までくっきりしていて。そうか昔は写真がないからその代わりですね。
旅情をかきたてられます。

Ⅳ19世紀の開拓者
この展示室は全て油彩。

圧巻は

◆ﾏｸﾍﾞｽ(ｼﾞｮﾝ・ﾏｰﾃｨﾝ)
◆ﾃﾞﾀﾞﾑの谷(ｺﾝｽﾀﾌﾞﾙ)
◆ﾄﾝﾌﾞﾘｯｼﾞｿﾏｰﾋﾙ(ﾀｰﾅｰ)

の並んだ壁面でしょう。
ﾏｰﾃｨﾝの緊張感ある空と波のような荒れ地。それでいて色彩的には虹のよう。
故郷を描いたｺﾝｽﾀﾌﾞﾙには近景の草から人物、樹皮から人家、立ち上がる雲に覆われた空まで全てが主役。

(これは建物外の布看板)
ﾀｰﾅｰの絵では空気がｾﾋﾟｱ。

展示室を分かてば
ﾐﾚｲの少女のひとみに迎えられ、黒牛の視線に捉えられ。
ﾎｲｯｽﾗｰのｴｯﾁﾝｸﾞｼﾘｰｽﾞ
ｼｽﾚｰ、ｽｰﾗ、ﾌﾞｰﾀﾞﾝ、ﾙﾉﾜｰﾙ。
なるほどここに東京ではﾄﾞｶﾞやｺﾞｰｷﾞｬﾝがあったのか…

9月25日まで。
土曜日の夕方2時間は全作品の撮影ができます。
https://greats2022.jp/

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