人間が社会を生きる中でぶつかるあらゆる問題を対象とし、共通点や法則性を明らかにする社会学。その射程は広く、本書も家族や職業といったものから、言語、戦争、憲法、貨幣、正義など他の学問分野に隣接するテーマを広範に扱っている。
中には「幸福」といった哲学と見紛うテーマまである。しかし、幸福は個別的なものであり、他の人と自分を比べないことを幸福の秘訣として挙げつつ、本来人びとのそれぞれの幸せを支援するためにある「教育」の変質、幸福の重要な土台となる「仕事」のあやふやさなどに言及するのはまさに社会学である。
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