international photography festival
KYOTOGRAPHIE 2020
〜VISION〜
京都市内の複数会場で行われる国際的な写真祭
コロナの影響で開催が危ぶまれていましたが、クラウドファンディングを経て今年も無事始まっています。
先週末、メインプログラムをまわってきました。
◆01.片山真理
@嶋臺ギャラリー
公式図録の表紙を飾るアーティスト。子供の頃先天性四肢疾患により両足を切断した自らの身体と手芸的手法を用いた表現で唯一無二。
◆02.エルサ・レディエ
@HOSOO GALLERY
京都グラフィではお馴染みとなった、シャンパーニュブランド・ルイナールとのコラボレーション。
今回はレイヨグラフを含む作品に(それだけでも幻想的なのに)さらに透明なオレンジ色のパネルを用いて構成し、限りなく美しい空間を作り出していました。
また、会場となったギャラリーは家具やリビンググッズのショウルームのようで、展示以外の商品を眺めるのも楽しめます。
◆03.ウィン・シャ
@誉田源兵衛 竹院の間
映画監督ウォン・カーウァイの元専属フォトグラファーがベンツとコラボ。
会場が帯匠なだけに、長い構造を活かして帯のようにカーウァイ作品のスチールを並べて見せています。
花様年華とか、欲望の翼とか、いいですよねえ。
自身の創作哲学もインタビュー動画で発表。
◆04.福島あつし
@伊藤佑町家
高齢者の弁当を届ける仕事をしながら出会った人々の恐れや日々への向き合いかたにレンズをむけて2019KG+Awardグランプリにかがやいた作品群。
◆05.マリアン・ティーウェン
@伊藤佑町家(予約制)
今回のハイライト。
町家2軒を半ば取り壊しながらその廃材のみで作ったインスタレーション。
写真作品はライトに照らされてくっきりしているのだが
現地そのものの空気感は体験した者にしかわからないでしょう。
町家の構造がよくわかるので建築の好きな人にも受けそう。
06.外山亮介
@建仁寺両足院
この会場は数年前にミヒャエル・ボレマンスが墨の作品を制作したところ。
お寺と現代アートは案外相性がよい。
今回は伝統工芸の家に生まれながらそれを見抜いていた継がなかった外山が様々な伝統工芸の若手職人を10年越しに撮ったもの。
2人がかりでなければ動かせないような巨大なカメラ(19:世紀)に驚く。
別館茶室では15世紀のカメラオブスキュラの再現を。
07.ピエール=エリィ・ド・ピブラック
@京都府庁旧本館正庁
パリ、オペラ座。バレエ。
というだけで夢の世界。絵になる。当たり前だ。ダンサーたちは究極の努力の果てにそこに立っているのだから。
08.オマー・ヴィクター・ディオブ
@京都府庁旧本館 旧議場
京都府庁にこんな素敵なところがあるとは。
作品は今回のポスターメインビジュアル。
アーティストはセネガル出身。
その他出町枡形商店街にも展開。
09.マリー・リエス
@アトリエみつしま(予約制)
大徳寺門前と少しアクセスが悪いのです。
でもこちらも一見の余地あり。
国立パリ盲学校の生徒たちのポートレイト、映像、そして「触る写真」。
コロナのなか、よくやってくれました。
10.甲斐扶佐義
@鴨川デルタなど
京都グラフィは一回りしたあと、夕暮れに鴨川デルタでほっこりできるのがよいところ。
京都駅空中径路にも作品「美女100人」あり。
会場内は土日祝シャトルベンツが周回しており、タイミングかよければ乗ることができます。
10月18日まで。
https://www.kyotographie.jp/
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