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2020年06月28日07:36

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古典×現代2020

面白い切り口でした。
お目当ては田根剛。


古典×現代2020
時空を越える日本のアート
@国立新美術館
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150年以上昔の名作に対して現代作家がインスピレーションを受けて自作を展開。
日本美術の底力を見せるものです。

こちらの展覧会は日時指定の予約制です。
週末の夕方でしたがそこそこの混みようでした。



◆仙崖×菅木志雄
仙崖《円相図》も菅木志雄《支空》も究極のシンプルさで人の精神を解き放つもの。

◆花鳥画×川内倫子
ふむ、生物を微細に観察し病葉もそのままに描いた若冲、現代にいればフォトグラファーであったかもね。

◆円空×棚田康司
棚田の掲げた文がよかった。「あなたは見えていたのだろうか その材、その木の中に作るべきものを…(中略)あなたは気づいていたのだろうか 権威に背を向けて未開の地でぼろぼろになりながら制作を続けていくことが人の心をうつことを…(後略)」

◆刀剣×鴻池朋子
こちらだけ写真撮影可でした。ただし床にマークされた撮影ポイントからのみですが。
鴻池の《皮緞帳》は迫力がありました。牛皮にクレヨン、水彩。
通常繋げて展示するもののようですが今回は2つに分けて、その間に振り子運動をする銀色の人間の頭が白髪をなびかせる…なんだか怖い…
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◆仏像×田根剛
滋賀県西明寺から持ってきた日光菩薩月光菩薩を
同寺の声明とともにインスタレーションで見せるもの。
その土地の歴史や位置に拘って作品を作る建築家の田根、ホワイトキューブを
完全に光と闇の祈りの場にしていました。
仏像が浮き上がる瞬間があったようだけれど錯覚??

◆北斎×しりあがり寿
これは愉快。もともと北斎が面白いところ、パロディにしてます。
北斎は和泉市久保惣記念美術館から。

◆乾山×皆川明
乾山は個人的に好きな銹絵(さびえ)のものが多く出ていました。
皆川のテキスタイルはその硝子ケースの上高くランプシェードのように円形に張って。
その他にも乾山の欠片を皆川の「裂」と並べたり。
単独のドレス作品も。水玉模様の織り込まれた黒いドレスかと思ったら水玉模様を切り取ると中からプリントが現れパーソナルな一着になるとか、なんと。

◆蕭白×横尾忠則
横尾忠則の《寒山拾得》は襖仕立て。箒や経典でなく掃除機とトイレットペーパーを持っています。
横尾先生はぶっちぎりのお方ですが蕭白も当時はさぞや。
ところで蕭白ですが、藝大の群仙図等とならんで出ている
・遊鯉図(52.7×119.5)
がすごい。伊勢地方の個人蔵で新出作品だそうです。
これは見る価値があると思います。

8月24日まで。
https://kotengendai.exhibit.jp/

(追記)
展覧会出口のチラシにQRコードから答えるアンケートがありました。
その中の質問に「電子書籍の図録があったら買いますか」。
是非是非実現させて欲しいです!
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