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2020年06月19日21:23

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杉本博司 瑠璃の浄土

予約制ですのでまだ空いています。

京都市京セラ美術館開館記念展
杉本博司 瑠璃の浄土
@東山キューブ

3月からエンエンと延びた開館が、ようやく京都府外からのビジターも受け入れるようになりました。

事前に予約した時間に行って入館。
チケット購入はそれからなので、予約だけして来ない人もいるでしょうねえ。

実は私、素敵な前売券を買っていたのですが、会場出入口でバーコードをかざすシステムなので
無味乾燥なカードに取り替えられてしまいました。
残念。

さて会場へ。
チケットカウンターから階段を上った中央広場から、開催中の3つの展覧会に分かれます。
ここの螺旋階段がたっぷりしていて素敵!なのですが横目で見て京都賞展示のある東山広場を抜け
庭園に面した廊下を回って東山キューブへ。

京セラ美術館(旧京都市美術館)は昭和8年に開館したクラシックな建物で
戦後は5年にわたって駐留軍に接収されていました。
今回の増改築で現代美術の展示に対応するため作られたのが東山キューブです。

入口には江之浦測候所と同じ幔幕!気持ちが上がります。

入るとすぐに参道のようにずらりと続く
《光学硝子五輪塔》13基。
地水火風空を表すガラスを積み上げたうち、球のなかには無彩色の《海景》。
海外の様々な海が続いた最後が駿河湾。
杉本博司の原風景です。

展示室1は近作の大判カラー
《OPTICS》シリーズ。
その裏にまわると《仏の海》。三十三間堂の1000余体の千手観音を撮った白黒写真作品シリーズです。
薄暗い展示室の中央に中尊写真を配し、それを囲んでずらりと18作品並べると本当に宗教的な雰囲気です。
疫病の蔓延によって開くことのない展示室にこの仏たちがひっそりと眠っていたというのはいかにも象徴的。

さて次の展示室は「宝物殿」。
美術家となる前、古美術商だった杉本のお目にかなったものたちです。
その中から今回は展覧会タイトルにあわせて瑠璃(ガラス)の茶碗たち。

直島の護王神社のミニチュア模型もありました。
そういえばあそこの階段はガラスでしたね。
本物の神社は石室を抜けると絶景の海が見えましたが
こちらの模型では石室の地下部分が横断面に切り取られていて
そこから覗くと杉本の《海景》が見える!という凝った趣向でした。

フォト



全体的に既視感のある作品が多く懐かしさいっぱいでしたが

新しかったものというと。

《泯踊》
みんよう、と読みます。舞踊家の田中泯が江之浦測候所で踊った20分の記録ビデオ。
現地には「光学硝子舞台」や「円形石舞台」も設えられているのですが
それにこだわらず測候所全体を使った表現。
これはよかった。

そして庭園の池中央に
《硝子の茶室 聞鳥庵》
モンドリアン、と読みます。
ヴェネツィアとヴェルサイユで公開されたもので、日本初公開。
フォト



是非再訪したい展覧会です。できれば今度は晴れた日に。


10月4日まで。
https://kyotocity-kyocera.museum/exhibition/20200321-20200614

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同時開催《京都の美術250年の夢》では
美術館中核のコレクションがどう築かれたか
収蔵No.1〜5が並んでいます。

そして評判のたかい鬼頭健吾のインスタレーションが圧巻!

ハラミュージアムアーク以来でしたがカラフルで独特ですねえ。
・光の広間
・ザ・トライアングル
・北西エントランス
3ヶ所です。
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