東西冷戦も終わりかけていた時代、ロシアの女スパイが美貌と殺傷能力を武器に東西両陣営を丁々発止で揺さぶるアクション映画。
リュック・ベンソン監督作なのでどうせつまらないだろうと思っていたら、あらあら珍しいことに面白い。面白いと思ったのは「ジャンヌ・ダルク」以来か。
劇中で度々言及されているマトリョーシカのようにストーリーが何重も入れ子構造になっている。実はこうで、いやいや実はこうなんで、本当はこうなんで、というのが繰り返される。本来ならウザいな、と思うのだけど本作はそこが面白さにつながっている。
主人公の女スパイは美人でカッコいいけどサイコパスで、人を殺しまくっても何とも感じていない。「ニキータ」と違ってこういう主人公は人としての魅力を感じない。
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