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2019年12月30日22:04

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君は美しい2019-2020〜1〜沖縄

沖縄代表の県立前原高校。5年ぶり3回目の出場だ。そしてその5年前に対戦した國學院久我山と今年は開幕試合での再戦となった。当時は0−1での敗戦。これまでの2回の出場で得点はない。前原高校にとってこの試合は初勝利、いやそれ以前に初得点を目指したはずだ。

それにしても高校サッカーの組み合わせ抽選は本当に厳正に行われているのだろうかと思ってしまう。前原高校は3回目の出場にしてその初戦の相手は2度目の國學院久我山。そして昨年に続いて今年の開幕戦は東京対沖縄。昨年の開幕戦もここ駒沢で観戦したが、劣勢ではあった那覇西が駒大高校をPK戦で下した。そう言えば金崎夢生がいた滝川二と開幕試合で対戦したのも東京の暁星だったが、その試合もボクは旧国立霞ヶ丘で見た。韮崎高校のエースだった羽中田さんが車いすでコーチをしたチームだった。

開幕試合は観客が集まるように東京代表なのか、その確率は高いように思える。



美しく勝つサッカーをテーマに掲げる國學院久我山は最初の入りは決して美しくなかった。最初のボール支配からはいきなりロングボールでゴールラインを割った。パスが回らない。

スタンドで見ていて互いに力んだスタートだったように思えた。前原もカウンターでGKをエリア外まで飛び出させるような1対1のシーンも作った。

パス回しの久我山と走る前原。だが、試合はそれ以前に体格差で決まったように思う。体が小さい前原はどうしても当たり負けする。スピードがあってもボールをキープできず、たとえ保持してもなかなか前を向いてのプレーができなかった。

そんな中、久我山は先制する。エリア外からのヒットしないミドルシュートがたまたまゴール前に走り込んだ山下君への縦パスとなって、GKをよく見て打たれたシュートはゴールネットを揺らした。

2点目の久我山もゴール前からの混戦でたまたまこぼれたボールの前にいたのが山下君だった。落ち着いてゴールを決めた。前半早々にして2−0、その2点の得点者は山下君だ。

勝負はここだったと思う。その後、久我山は得意のパス回しよりも自分がシュートという雰囲気になったのだ。しかし前原は落ち着いてその状況を見極められなかったように思う。

雑で個人主義の攻撃があった久我山だが、フリーキックからのセットプレーで山本君がゴールを決め3−0とすると前原はもう限界を感じたのかもしれない。

後半に入って前原は積極的にプレスをかけ、右から逆サイドにふったパスでGKと1対1となった場面が唯一のチャンスだった。GKにそのシュートを捕球されると、その後はボールを支配され後半は5点を失った。久我山の速いパス回しについていけず、ゴール前に人数を揃えても個人技で抜かれてゴールを許した。気持ちも切れてしまったのかもしれない。

しかし、そんな中で最後まで戦った選手がいる。2年生GKの中山君だ。頭を剃り上げて笑顔を振りまく長身のGKは8点を奪われたが20本以上のシュートに対応した。1対1のシーンで防いだ場面も何度もあった。8失点はGKとしては屈辱かもしれない。だが、通用した部分もあるこの試合は来シーズンの財産となる誇り高き敗戦だったのかもしれない。

決して恵まれた環境ではないなかで、いつの間にか春夏連覇まで成し遂げた沖縄の高校野球。サッカーもいつの日かこんな日がくるはずだ。2年連続の開幕試合。みんなが注目する試合を戦った沖縄のチームは多くのファンが覚えているはずだ。スキンヘッドのGK中山君が鼓舞する前原高校、ボクには来季のその姿がもう見えるようだ。



2019年12月30日 第98回全国高校サッカー 1回戦(於 駒沢陸上競技場)
國學院久我山8−0前原

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