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2019年08月08日22:08

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犬島精練所美術館

廃墟が好き。

よって遺跡が好きですし
古い建築を利用したアートも好き。
とくれば最適なのが瀬戸内海は犬島にある
精錬所美術館

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瀬戸内トリエンナーレ2019 にあわせて行って来ました。

犬島はもともと江戸城大阪城の石垣などに石を供給してきましたが
1909年、島の東部で地元実業家が銅の精錬をはじめました。
一時は3000人ものひとが携わったというその事業はしかし
銅の価格暴落によりわずか10年で終わりを迎えます。
あとには遺構が残されました。


それが美術館として生まれ変わったのは2008年のことです。
三分一博志が自然エネルギーを生かした建築を行い
福武總一郎が持つ三島由紀夫旧宅の解体部材を
柳幸典がインスタレーションアートにしました。


環境に負荷をかけない、ということの例は、たとえば冷暖房。
この灼熱のもとでも内部は、旧精錬所の「煙突効果」によりよびこんだ風を
地下深く埋めた鉄材の地中熱により冷却しているため、ひんやりとしています。


アースギャラリー・・「イカロス・セル」
エナジーホール・・・「ソーラーロック」「スラグ・ノート」
チムニーホール・・・「イカロス・タワー」「ミラー・ノート」
サンギャラリー・・・「ソーラーノート」


4つの空間に6つの作品。
なかでもメッセージ性の強いのは「ミラー・ノート」でしょうか。
閉鎖された空間に上から流れるように重なりつつ投影される真紅の文字。
向かい合う鏡に映りこんでいつしか自らも三島由紀夫のことばに
染まっていきます。


外に出て遺構を巡ります。
蔦に埋もれていく煙突、崩れかけたカラミレンガの壁。
青い空と海のあいだでひとの文明や近代化とはなにかをつきつけられるような。

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もちろん犬島にはほかにも家プロジェクトなど多くの作品
があります。
左上は今年の新作、ベアトリス・ミリャーゼスの「A邸」。
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お気に入りはなんといってもオラファー・エリアソン。
3つの向かい合う鏡で観るものを永遠に誘い込みます。
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瀬戸内トリエンナーレはただいま夏会期。
さて次はどこに行きましょうか。

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