何をやってもうだつの上がらないダメ男が同棲している女性の実家で一緒に暮らすことになり、手に職があるためうまくいくかと思いきやギャンブルのためダメになりかかり、そんな折に同棲相手の女性が何者かに殺害され、ダメ男は自分の居場所がなくなりどん底に落ちていきそうになる。
香取慎吾がダメ男を無気力に演じる白石和彌監督の新作。香取慎吾がこんな汚れ役を演じるのが意外であったが見てみると役にすっぽりはまっている。スターのオーラを消せてしまえるのはある種の才能なのだろう。
見ているのがつらい映画で、それでも内容の濃厚さに見入ってしまう。
誰が殺したのか、何故殺されたのか、というのが分からずに進んでいくが、こいつ以外に犯人はいないだろうと思った人がやはり犯人だった。何故殺したかは分からずきっと理由なんてないのだろう。身近に潜むサイコパスだったか。
最後で人の輪の良さみたいなのが出てくるけど、人は人に対してそんなに優しくないことだってあるし、他からの救いではなく自分で這い上がって更生して欲しいものだ。
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