17歳で宮内庁買い上げとなった作品こそ出ていないけれど。
初期から絶筆まで、さらに試みていた新境地までのぞかせて。
生誕125年記念
速水御舟
久しぶりの山種。
旧安宅コレクションの105点を含め120点の御舟作品を
所蔵している同館が、広尾移転10周年を記念して
その全作品を出すとなればのがすわけにはいきません。
もともと御舟は40歳で早世したため作品はスケッチなども含めて
700点あまりだそうなので、山種のコレクションは貴重です。
さらに今回は《翠苔緑芝》(1928)は撮影可、
重文《炎舞》(1925)は全期展示という大盤振る舞い。
(炎舞、実にほの暗いなかでの展示でしたけれど仕方ないですよね)
その前期(7月7日まで)に行ったのは
◆名樹散椿(1929)
を見んがため。
背景の「金砂子撒きつぶし」が「金泥」「箔押し」とどう違うかの比較展示
もあったりして勉強になります。
それにしてもあの椿の葉の重なりはデフォルメされているのになんとも
リアリティがあってすばらしい。
そのほか個人的に興味深かったもの。
◆灰燼(1923)
関東大震災直後の街を描いたもの。未発表。
暗い空の下、黄土色の瓦礫。中央の教会のようなかしいだ建物がキュビスム風で。
◆蛤(1927)
絹本金地の小品ですが、こういうの、好きです。
8月4日まで。
http://yamatane-museum.jp/exh/current.html
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