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2019年06月01日22:35

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もうひとつの曜変天目

世界に3椀しかない国宝・曜変天目茶碗の同時公開をコンプリートするという誘惑に負けました。


〜日本刀の華〜
備前刀
@静嘉堂文庫美術館

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そうです。あくまでも刀の展覧会であり曜変天目(稲葉天目)は
まあ「おまけ」。
それでも開館前に並んだ100人あまり、ほぼ全員が
まっさきに曜変天目の列に直行していました。
他の曜変天目の展覧会チケットで200円の割引があります。


曜変天目は光がさんさんと射す緑を借景とするロビーの
ガラスケースに入っていました。
12人ずつグループ鑑賞ですが
どこぞのように「左回りにまわって」とか誘導しません。
それでも皆さんゆずりあって四方から鑑賞していました。
自然光のなかで本来の姿をみたという気がします。
レンズを通すのももったいないようで単眼鏡もつかいましたが
肉眼でしっかり観てきました。感動。


さて、本来の刀も鑑賞しなければ。
京都国立博物館の展覧会のときに多少本もよみましたが全くの素人ですので
会場入り口にあった『図説・刀剣鑑賞の手引き』は大変役に立ちました。
ふむふむ、「太刀」は平安〜室町中期の反りが深いもので刃を下向きに吊り下げて携帯、
「刀」は室町に登場したやや短いもので刃を上向きに腰帯に差していたのですか。
A4×4ページで紙質もよく保存版ですねこれは。

展示されていたのは静嘉堂の所蔵品、刀剣は
古備前/一文字派/長船派/鎌倉南北朝期・・・という構成で30余、
そのほか「目貫」や「小柄」など刀装具も37点。


1つ1つに100字以上の来歴解説が添えられ、みどころが図示してあるという
大変懇切丁寧な展示でした。
素人なりにまとまってみていると自分の好みがでてくるもので、
どうやら自分は細身で反りは深く刃紋に変化が多いものにひかれます。
たとえば《一文字貞真太刀(鎌倉時代) 附桐紋蒔絵鞘糸巻太刀拵(江戸時代)》。
73.6cmと長く、反りは2.7cmと深い。細く優雅なシルエットです。
ほかに重文や重要美術品のものがたくさんあるのですけれどね。


そして《長船兼光脇差(南北朝時代)》
脇差ですので34.8cmと短く、反りはほぼない0.2cm。
ひとつだけ独立したケースで展示されていましたのできっさきから
横向きに見ることもできました。大変薄い。何度も研がれた跡が
あるのだそうです。突きつけられたらこうみえるんだなあ、なんて。
明治時代に作られた鞘には足利義正の所用物を模した藤丸の目貫が。


6月2日まで。
http://www.seikado.or.jp/exhibition/


二子玉川からバスで行きましたので、正門から
みどりの中を鳥の声をききながら歩きました。
気持ちよかった。
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