霞 はじめて たなびく

日常のささやかな変化を三人のアーティストがそれぞれに描く
うつりゆく季節にぴったりの展覧会。


霞 はじめて たなびく
@ｱｰﾂｱﾝﾄﾞｽﾍﾟｰｽ本郷

◆西村有の自転車。


一見自転車のみが線描されているようですが
よく見ると少女が乗りかけています。
透明感は時間の経過を表すものでしょうか。

◆吉開菜央の自転車


映像と1200字くらいの文章がペアになっています。
自転車の他には「金魚の話」「石の話」「皮膚科の話」など極めて日常的な題材でありながら、読ませる。



そして3月9日に逝去した
◆佐藤雅晴。
映像をコンピュータでコマ割りにし、トレースして部分的にアニメーションに置き換えるという独特な手法の作品です。
描かれるのは日常的な風景ですが、それがとてつもなく手をかけるとプライスレスに見えてくるから不思議。
しん、とした展示室にぽこん、ぽこん、という静かな音がすると思ったら
傍らにおかれた自動ピアノが無言で音楽を奏でているのでした。



3月24日まで。
https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2019/20190223-4997.html