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2019年02月13日09:41

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手塚治虫 どろろのアニメの件

手塚治虫の、どろろのアニメ、リメイクの件
 どろろは、かなり古い漫画で、子供の頃に読んだ覚えがある。最近リメイクされ放映されているアニメのどろろは、海外ではR指定になっているようで、非常に暴力的な部分があるためだろう。大人向けのアニメになっている。手塚治虫の漫画自体が、純粋な意味では少年漫画ではない。漫画の対象年齢は、はっきり分かれていて、児童漫画のジャンルは、小学生まで、その前は、幼児漫画という。児童漫画は、ドラえもんが代表的な漫画だろう。幼児漫画は、アンパンマンだ。この区分けは、結構厳密で、子供の知識量が決まっているからだ。ドラえもんは、学習誌に連載されていて、小学1年生から、6年生まで、それぞれ学年に合った内容のドラえもんが描かれている。これは、大事で、学校で学習する内容と漫画の内容がずれないように描かれているわけだ。児童漫画には、専門的な知識と経験が必要になる。藤子不二雄は、児童漫画のスペシャリストでありレジェンドだった。だが、いわゆる少年誌と言われる漫画雑誌は、対象が、小学校の高学年から大人までと、その読者層は非常に広い。そのため、漫画の内容も千差万別で、今から見ると大人向けだろうと思うような漫画も平気で掲載されていた。どろろ、もそんな漫画の一つだ。手塚漫画の代表作とまでは言えないが、かなり力の入った漫画だったことは確かだろう。ブラックジャック同様、野心的な漫画の一つだったと思う。手塚治虫は、医者で、医師としての知識をもとに描かれた漫画がいくつかあるが、その一つでもある。どろろには、手塚のいろんな要素が詰め込まれているが、その一つが、主人公のどろろの存在だ。不思議に思わないだろうか。どろろは、子供で、魔物をやっつけるのは百鬼丸だ。だったら、主人公は百鬼丸になるはずだが、そうではなく、子供の方の、どろろ がタイトルになっている。名前も子供っぽくなく、何か引っかかるものがある。少年漫画だから、そうしているのだろう、と思う人もいるだろうが、基本、そんな決め方は、手塚はしないだろうと思う。手塚漫画は、かなりの量を読んでいるが、その中で、非常に引っかかる漫画が、いくつかある。その一つが、ガロン だ。実は、ガロンとどろろ は、漫画の根幹部分で良く似た部分がある。ガロンと言っても、若い人は、知らない人も多いだろうし、漫画好きの大人でも、そういうのがあったな、ぐらいの捉え方が多いのではないかと思う。だが、この ガロン、自分にとっては、手塚治虫そのものなのだ。ガロンというのは、組み立て式の巨大な強いロボットのようなものだ。パーツがいくつもあって、それを組み立てるとロボットのようなものが出来上がる。宇宙からやってきたロボットという設定だ。起動させると、動き出すのだが、それだけだと、制御不能の破壊兵器、つまり、無差別に破壊しまくる兵器になってしまうのだ。ガロンは、正義の味方のロボットでもなく、敵か味方か分からない存在でもある。この設定は、子供が理解するには、非常に難解で、何を手塚は表現しようとしているのか分からなかった。それが、ずっと引っかかっていて、ガロンのことを考え続けていた。ガロンの左胸にある蓋を開けると、ハート型の空洞になっていた。そこに子供が入るようになっているのだ。これは、手塚の全てのガロンに共通のものではない。ある漫画では、そうなっていた。別の漫画では、子供は存在しない。その胸の空洞に入るのが、子供の姿をした少年で、実は、その少年とガロンとが合体して、初めて、ガロンは制御可能なロボットになるようになっているのだ。このような設定は、日本のその後のロボット漫画でも良く使われている。マジンガーZもそうだし、ガンダムもそうだ。ただ、少年がガロンを操縦するというわけではなく、ガロンは、ガロンとして独立して行動する存在にもなっている。ここが、子供には、非常に理解しづらい点だった。そのガロンの胸に入る少年が、ガロンの心なのだ。ガロンだけでは、ただの破壊者でしかないが、心が入ることで、完成するという設定だ。もちろん、ストーリー的には、そう簡単にいかないような展開になるのだが、この設定が、どろろにも使われている。百鬼丸はガロンと同じように、非常に強いが、時に鬼のような破壊者ともなる。それを制御するのが、どろろの役割だ。ただただ、本能で動き、戦っているだけの百鬼丸は、どろろと出会うことで、人間として成長していく姿が描かれていく。これは、手塚漫画の大きなテーマの一つなのではないかと思う。そして、日本の漫画の根底に流れる、共通のテーマでもあるだろう。ワンパンマンにも、このテーマがチラチラと見える。僕のヒーローアカデミアでもそうだ。最初から、正義の味方で、圧倒的な善としては、日本のヒーローは、描かれない。このヒーロー像を作ったのが、手塚ではないかと思う。そして、この捉え方は、その後の漫画家に強い影響を及ぼし続けていて、日本のヒーロー漫画の源流のようになっている。




 
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