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2019年02月09日20:00

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柿右衛門

岡島デパートのギャラリーで、「十五代酒井田柿右衛門展」。
展示即売会、ですね。香炉や壺や花瓶など。50万円〜200万円くらい。
基本的に、濁手(にごしで)に、草木、花の絵。どんぐりや藤や紅葉など。
濁手とは、乳白色の地のことで、江戸時代の技法がいったん途切れ、先々代が復活したという。
江戸時代の柿右衛門は、「濁す」という語にふさわしい。現在の磁器の透明感のある「白」ではなく、ちょっと黄色みの入った、人間の乳のような色。
ところが、今回展示されていたのはかなり白い。
意図的に白くしているのか、昔のような色を出そうとしても出せないのか、聞いてみた。
答えは2点。まず、今の白さは新品だから。何百年か経てば、年相応になるはず。先々代のものは、現在見ると、やや色が変わっている。
もう一つは、濁手になる原料の土(石)の配合、その質、原料に混じる夾雑物など、江戸時代とはどうしても異なることから。
それはそうかもしれないが、磁器と陶器の中間のようなあの柔らかい感じがなけりゃ、柿右衛門じゃないよな、と心の中でつぶやいて、会場を後にした。




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