毎年、大晦日に拙宅でs高卒業生を中心として忘年会を開催しています。今年も楽しく過ごせました。(写真は画質を抑えています)
12月29日(金曜)朝8時半頃から、FMフジの「イエス・モーニング」の中で約10分間、柳沢吉保について話します。6月から7か月間続いたこのコーナーも最終回。計31回の内、6回目の最多登場となりました。最後なので、過去の回から興味深かった話題を振
大学2年生のとき、自由が丘の本屋で目にした「遊」という雑誌。主宰の松岡正剛という人物を知った。そして「遊」に取り上げられたオリジナリティあふれる表現者を何人か追いかけ始めた。それから40年。田中泯は、当時ほぼ全裸で踊っていた。阿佐ヶ谷のスタ
南アルプス市立美術館で「名取春仙の仕事展」。この美術館は櫛形町立春仙美術館として開館し、26年が経つ。来年一月限りで休館し、約1年かけて改築する予定だという。名取春仙は、朝日新聞専属の挿絵画家としてまず名を挙げる。「三四郎」から「明暗」まで
4月から月1度、笛吹市のスコレー講座で担当していた「江戸時代と浮世絵の世界」が最終回を迎えた。近代の版画家ということで、名取春仙と萩原英雄らを取り上げた。春仙は、明治末期から朝日新聞の連載小説の挿絵を担当し、漱石や藤村や長塚節の作品に挿絵を
話題の「怖い絵」展、実はちょっと前に見に行きました。中野さんの本は見ていたので、どれを持ってくるのかな、という興味と、新しい「怖さ」があるだろう、という期待で。大変な混雑の中で、印象に残ったのは;フュースリーの「夢魔」とムンクの「森へ」。
東京都写真美術館で、「生誕100年 ユージン・スミス写真展」。水俣の写真家として知られるが、元々は戦争を撮影し、「LIFE」のカメラマンとして、フォト・エッセイを連載する写真家だった。60年代に日本に来て「日立」の工場や労働者を撮影し、70年
国立西洋美術館で「北斎とジャポニスム」。謳い文句は「HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」「モネ、ドガ、セザンヌ・・・みんなHOKUSAIに学んだ」など。これまで散々言われてきたことだが、改めて作品を並べ、画家の言葉を拾うことで、跡付けられた。
原宿の太田記念美術館で「菊川英山」展。化政期を中心に、幕末まで活動した美人画を得意とする浮世絵師だ。実際にいた花魁を描いたり、美女を六歌仙や七小町に見立てたり、様々な趣向で女性の全身像を描いている。歌や句が書かれているものも多く、古典和歌、
8日(金曜)、FMフジで、柳沢吉保の話をします(午前8時半過ぎから約8分)。 今回は、<柳沢淇園(きえん)>について話しました。淇園は、吉里の家老でしたが、為政者というより、画家あるいは文人として知られています。その際は、柳里恭(りゅうりきょ
コラニ―小ホールにて、「野村萬斎狂言会」。8割の入りだ。まず、萬斎が演目の解説。「起き上り小法師」の歌をみんなで、という趣向で盛り上げる。一番目の「二人大名」では、御曹司ではない三人が演ずるが、やはり味が薄い。歌舞伎ほどではないが、狂言にも
山梨県立美術館で「狩野芳崖と四天王」展。前期と後期で作品の大幅入れ替えがある、ということで、両方行ってきました(「悲母観音」は後期でも展示期間が短い)。やはり「悲母観音」はいい。一部屋使ってこの一点。背景の金、左手の指と柳、子の表情、どれも
今月のスコレー大学の講座は、「甲斐国を描いた浮世絵」を扱った。慶応4年の柏尾の戦い(板垣退助の官軍対近藤勇の幕府軍の戦い)の三枚続は、勝沼の大善寺の門前で近藤勇が吼えている図柄。明治7年の芳年の作品だ。そして、広重(初代)の猿橋。縦二枚続と
韮崎市立大村美術館で開館10周年記念の「女性の華やぎ」展。所蔵品の中から優れた作品を展示するという。数年ぶりに訪れた。大村氏がノーベル賞を受賞して一時は人気だったというが、今では落ち着いている。ただ、彼の業績というか数々の栄誉と、男性作家の
今日から、山交百貨店での古本祭。いろいろと物色した後、AIRYへ。イギリス出身のスティーブン、ふだんはシェフとしても働いているという。ビールやコーヒーの缶、スーパーで売られているパックに入った肉(シールは「お買い得」と書いてあるらしい)、吊
コラニ―文化ホールにて、「中村勘九郎中村七之助特別公演」。全国の芝居小屋を中心にあちこち回っている。甲府の次が群馬での公演で、最後。まず、「歌舞伎塾」という名で、女形の化粧や鬘つけの様子を仲弥が実演。その傍ら、太鼓やつけうち、各種の笛での効
24日(金曜)FMフジで、柳沢吉保の話をします(午前8時半過ぎから約8分)。今回は、<吉里は将軍徳川綱吉の御落胤(ごらくいん)という説>について話した。吉保が異例の出世をしたことに結び付け、江戸時代の「実録もの」では、この説が述べられ、流布し
山梨県でものを書く人たちが集まる、山梨文芸協会が出来て20周年になる。その記念講演を行った(19日、日曜)。本日(20日)の山梨日日新聞に記事が掲載された。参加者はかなり少なく、寂しい会ではあったが、まあそれも仕方ない。石川はこれまで、ここ
南アルプス市立美術館にて「安野光雅の世界展」。画家、ではあるけれど、文章家としてもすぐれている。「算私語録」は愉快な本でした。今回は、まず、絵本「おおきなもののすきなおうさま」の原画全点。文字も入っているので、展示を見ながら絵本を味わえる。
山梨県の生涯学習推進センターの講座「甲斐の古道を行く」を担当しました。全4回シリーズの3回目で、「昇仙峡の発見と甲府の町の風景」というサブタイトルを付けました。まず、「昇仙峡」という名称がいつ頃生まれて、いつ頃広まったかの考察。 江戸時代に
京都に行くんだったら、京都国博の「国宝」展でしょ、ってことで、朝一で駆けつける(5日)。開館直前だったが、既に長い列ができていて、1時間待ちだという(実際は45分だった)。中も大混雑で、照明が暗いため、子どもが怯えた感じで母親の手を握り締め
京都駅の駅ビルに「えき」という美術館がある。乗り換えのちょっとした空き時間に寄れるところがいい(5日に訪れた)。何とミュシャ展だ。新国立でのスラヴ叙事詩が大きな話題になったほか、堺には常設のミュシャ館があり、9月までは滋賀の佐川美術館でもミ
大和文華館の本館横に、文華館ホールという建物がある。明治期の辰野金吾設計の奈良ホテルの一部を移築したという。そこで、現代アートの展覧会。この一帯で、「学園前アートフェスタ」が開かれている。「学園前」とは近鉄の駅の名前で、駅前に帝塚山学園があ
今回奈良へ行った最大の目的は、大和文華館の「柳沢淇園展」。柳沢吉里(甲府藩主から大和郡山藩主へ移封)の筆頭家老でありながら、画家その他の文人として名高い。18世紀前半に活躍した。彼の若い頃の「ひとりね」というエッセイは、甲斐の方言や地誌的な
奈良の国博で、正倉院展。毎年開かれているが、今回初めて訪れた。近鉄の駅を降りると、「現在待ち時間5分」と、掲示が出ている(日曜午後)。ほとんど並ばずに入れたのはよかったのだが、中は大混雑だ。正倉院には国宝がない。既に国が管理しているので改め
横浜美術館で、ヨコハマトリエンナーレ。「島と星座とガラパゴス」というサブタイトルが刺激的。日本の若手とアジアの作家中心の展示。まず、美術館の外壁に飾られた十数隻の救命ボートと、数百着の救命胴衣(実際に難民が身につけていたモノ)をからめた柱。
週末は京都奈良に足を延ばしたのだが、その前に、サントリー美術館の「狩野元信展」のレポートを。元信は永徳の祖父で、16世紀前半に活躍した絵師。酒呑童子の絵巻物(サントリー美術館所蔵)はこれまでにも目にしたことがあるが、それ以外は意識して見たこ
先日の浮世絵講座では、富士山を取り上げた。「古典文学と富士」ということで、伊勢や西行や曽我兄弟の浮世絵など。「めでたいもの、日本の象徴」ということで、恵比寿大黒と富士の絵、外国人が驚いている浮世絵や朝鮮から見える富士など。「甲斐から見える富
松本隆が紫綬褒章を授与されたという。めでたいことではあるが、若干の違和感もある。たしかに「はっぴいえんど」の頃から、ロックバンドにしてはあまり反権力の匂いはしなかった。「風が知っているだけだ」と突き放したディランに対して、「風をあつめて」と