mixiユーザー(id:20556102)

2018年10月25日06:13

806 view

マイナスの領収書

父は歯科の治療を受けている。と言っても、歯医者さんへ出かけるのは困難な状態なので、神奈川歯科大病院の訪問治療のお世話になっている。さすが歯科大と言うべきなのだろうが、歯医者さんの器材一式持ってきました、みたいな相当な量の道具や薬などを持ってきて、先日は抜歯も自宅のベッドでやってもらったのであった。

治療費はドクターに渡すのではなく、別途請求書が送られてきて、銀行振込というシステムになっている。振込後、領収書が送られてくる。ところが、先日はドクターが直接コインを持参されたのだった。前回の請求の時に交通費の計算ミスがあって、324円多くいただいてしまったのでお返しします、とのことだった。領収書も添付されていて、金額欄には「−324円」と記されていた。人生66年生きてきて、マイナスの金額の領収書というのは初めてもらったのではないかと思う。

中学の数学の授業で初めてマイナスの数が出てきた時に先生が、「今日、私は−1000円落としました。さあこれはどういう意味でしょう?」と言って、みんなでわっはっはと笑ったことがあった、などということを思い出した。

当時僕は学習塾にも通っていた(というか通わされていた)のだが、そこは50代ぐらいのおっさんが一人で英語と数学を教えている個人塾だった。このおっさんはなかなかのツワモノで、初めてマイナスの数の説明をした時は、次のように言ったのであった。こんな杜撰な説明でかたづけてしまって良いものだろうか、と子供心に思ったのでよく覚えている。

「今までは5、4、3、2、1、0と来て0で行き止まりだっただろ? でもほんとはもっとその先があるんだ。その先は−1、−2、−3、−4って行くんだ。わかったか?」


【最近の日記】
十三夜
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1968863280&owner_id=20556102
近未来の〈労働〉……〈遊び〉と〈仕事〉の境界の曖昧化?
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1968833534&owner_id=20556102
「師を語る〜鬼房と兜太」
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1968769410&owner_id=20556102
3 12

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年10月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031