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2018年10月22日03:42
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田根剛
壁いっぱいに貼られたアイデアメモ。
コラージュのようにきれいだし、圧倒される。
Archaeology of the Future
未来の記憶
TOTOギャラリー間 ＆ 東京オペラシティアートギャラリー
国際的に活躍する建築家の田根剛さん（1979-）
の作品を一堂にあつめた展覧会、２館コラボの企画。
【未来の記憶】
まず乃木坂のTOTOギャラリーへ。
狭いながらも展示はぎっしり。
壁に各プロジェクトを掲げ、そのアイデアを練るための写真やkeywordなどのカードが順不同にぎっしりと
貼られています。
かたちのないコンセプトからとてつもない実態を作り出す方法の一つですね。
田根さんの方法論の特徴として、その土地の歴史を
掘り起こすという態度があります。
それは展覧会のタイトルにも表れているとおり。
ちなみにフライヤーにも両展覧会の冒頭にも
掲げられているご挨拶はつぎのとおり。
「まだ誰も見たことのない、経験したこともない、想像すらしたことのない、
そんな建築をつくりたいと思っています。でもそれは奇抜な未来型の建築 とは違う、
場所の記憶からはじまる建築、そんな途方もないことを考えて います。
私はいつも考古学者のように遠い時間を遡り、場所の記憶を掘り起こすこ
とからはじめます。そこでは今日の世界から忘れ去られ、失われ、消えて
しまったものに遭遇し、それらを発見する驚きと喜びがあります。その時、
記憶は過去のものではなく、未来を生み出す原動力へと変貌するのです。
場所には必ず記憶があります。建築はその記憶を継承し、未来をつくる
ことができるのです。未来は必ず訪れます。建築はこの時代を動かし、
未来のその先の記憶となります。まだ誰も見たことのない未来の記憶を
つくること、建築にはそれが可能だと信じています。」
建築家とは、誰よりも先に未来を見ることの
できる職業、とおっしゃった 田根さんらしいです。
【模型】
建築展といえば楽しみなのが模型。
もちろん、たくさん出ています。
それと同時に試作のピースやヒントとなる自然の造形物や その土地にまつわる道具なども。
最終的なコンセプトも示されています。
たとえば
・自然科学博物館を遺跡発掘現場のような空間で構成した。 ガーデンですら展示の一部となって地下へなだれこむ。(デンマーク)
・日本の美には「わび・さび」に象徴される禅的で簡素な美との認識がたかい。
しかし、日本にはもうひとつの美として「かび・みやび」(華美・雅)がある。
日本のバロックともいうべき豊穣な空間表現を試みている。(千總本社・京都）
・森の中に建築をつくることは、建築と森林との柔らかな関係性によって
成立している。フォンテーヌブローの広大な森と周囲の風景のスケールと
距離感を探りながら、内から外へと広がる別荘を計画している。（パリ週末住宅）
・イギリス占領時代以前の古民家から九龍城の住居群、そこから発展した
高層ビル群まで、香港の様々なタイポロジーが集積して一体化する建築を考えた。(香港）etc.
スタッフとの打ち合わせを写した映像では
「ただ作ってみるのではダメ、コンセプトを理解して
自分が作りたいものを明らかに」と厳しい声がとんでいましたが。
【映像】
TOTOギャラリーの４階では四方の壁をスクリーンにして 《エストニア国立博物館》のいまを見せていました。
27歳で国際コンペを勝ち取った、田根さんのアイコンである同博物館。
今年が建国100年のエストニアでは、式典も行われた場所で 地元に愛されている建築だなと感じました。
そのほか幻のオリンピックスタジアム《古墳スタジアム》、
個人住宅の《等々力ハウス》や《大磯の家》
商業施設では《とらやパリ》や《京町屋ホテル》
そしてきらっきらのインスタレーション・シチズン《ミラノサローネ》etc
【数々の挑戦】
オペラシティアートギャラリーの展示では最後にプロジェクト一覧が。
みると、舞台美術やファッションショーの演出から、
展覧会の会場構成、 インスタレーション、
国際設計競技案、企業のインテリアから社屋設計などなど
活躍が多岐にわたるのがわかります。
日本の展覧会関係ではフランク・ゲーリー展や
ポンピドゥー展の記録を懐かしくみました。
もちろん現在進行形のものも。
写真左上から
・バルトゥス・チャペル（スイス）
・横浜駅デパートメントストア
・千總本社（京都）
・Furoshiki Paris（パリ）
・スクランブルスタジアム（渋谷）
・弘前市芸術文化施設（仮称）
・ブータン五つ星の村
・10kyoto(京都十条にピラミッド!？)
今後もますます楽しみです。
【シチズン】
今回残念だったのは、ミラノサローネはじめ各地で
大評判だった シチズンのためのインスタレーションの再現がなかったこと。
権利的にシチズンのものなのでしょうか。
で、それがスパイラルホールでみられるかもしれません。
１２月ですが…なんとか見に行けないかな。
@TOTOギャラリー・間
12月23日まで。
https:/
@東京オペラシティアートギャラリー
12月24日まで。
https:/
コラージュのようにきれいだし、圧倒される。
Archaeology of the Future
未来の記憶
TOTOギャラリー間 ＆ 東京オペラシティアートギャラリー
国際的に活躍する建築家の田根剛さん（1979-）
の作品を一堂にあつめた展覧会、２館コラボの企画。
【未来の記憶】
まず乃木坂のTOTOギャラリーへ。
狭いながらも展示はぎっしり。
壁に各プロジェクトを掲げ、そのアイデアを練るための写真やkeywordなどのカードが順不同にぎっしりと
貼られています。
かたちのないコンセプトからとてつもない実態を作り出す方法の一つですね。
田根さんの方法論の特徴として、その土地の歴史を
掘り起こすという態度があります。
それは展覧会のタイトルにも表れているとおり。
ちなみにフライヤーにも両展覧会の冒頭にも
掲げられているご挨拶はつぎのとおり。
「まだ誰も見たことのない、経験したこともない、想像すらしたことのない、
そんな建築をつくりたいと思っています。でもそれは奇抜な未来型の建築 とは違う、
場所の記憶からはじまる建築、そんな途方もないことを考えて います。
私はいつも考古学者のように遠い時間を遡り、場所の記憶を掘り起こすこ
とからはじめます。そこでは今日の世界から忘れ去られ、失われ、消えて
しまったものに遭遇し、それらを発見する驚きと喜びがあります。その時、
記憶は過去のものではなく、未来を生み出す原動力へと変貌するのです。
場所には必ず記憶があります。建築はその記憶を継承し、未来をつくる
ことができるのです。未来は必ず訪れます。建築はこの時代を動かし、
未来のその先の記憶となります。まだ誰も見たことのない未来の記憶を
つくること、建築にはそれが可能だと信じています。」
建築家とは、誰よりも先に未来を見ることの
できる職業、とおっしゃった 田根さんらしいです。
【模型】
建築展といえば楽しみなのが模型。
もちろん、たくさん出ています。
それと同時に試作のピースやヒントとなる自然の造形物や その土地にまつわる道具なども。
最終的なコンセプトも示されています。
たとえば
・自然科学博物館を遺跡発掘現場のような空間で構成した。 ガーデンですら展示の一部となって地下へなだれこむ。(デンマーク)
・日本の美には「わび・さび」に象徴される禅的で簡素な美との認識がたかい。
しかし、日本にはもうひとつの美として「かび・みやび」(華美・雅)がある。
日本のバロックともいうべき豊穣な空間表現を試みている。(千總本社・京都）
・森の中に建築をつくることは、建築と森林との柔らかな関係性によって
成立している。フォンテーヌブローの広大な森と周囲の風景のスケールと
距離感を探りながら、内から外へと広がる別荘を計画している。（パリ週末住宅）
・イギリス占領時代以前の古民家から九龍城の住居群、そこから発展した
高層ビル群まで、香港の様々なタイポロジーが集積して一体化する建築を考えた。(香港）etc.
スタッフとの打ち合わせを写した映像では
「ただ作ってみるのではダメ、コンセプトを理解して
自分が作りたいものを明らかに」と厳しい声がとんでいましたが。
【映像】
TOTOギャラリーの４階では四方の壁をスクリーンにして 《エストニア国立博物館》のいまを見せていました。
27歳で国際コンペを勝ち取った、田根さんのアイコンである同博物館。
今年が建国100年のエストニアでは、式典も行われた場所で 地元に愛されている建築だなと感じました。
そのほか幻のオリンピックスタジアム《古墳スタジアム》、
個人住宅の《等々力ハウス》や《大磯の家》
商業施設では《とらやパリ》や《京町屋ホテル》
そしてきらっきらのインスタレーション・シチズン《ミラノサローネ》etc
【数々の挑戦】
オペラシティアートギャラリーの展示では最後にプロジェクト一覧が。
みると、舞台美術やファッションショーの演出から、
展覧会の会場構成、 インスタレーション、
国際設計競技案、企業のインテリアから社屋設計などなど
活躍が多岐にわたるのがわかります。
日本の展覧会関係ではフランク・ゲーリー展や
ポンピドゥー展の記録を懐かしくみました。
もちろん現在進行形のものも。
写真左上から
・バルトゥス・チャペル（スイス）
・横浜駅デパートメントストア
・千總本社（京都）
・Furoshiki Paris（パリ）
・スクランブルスタジアム（渋谷）
・弘前市芸術文化施設（仮称）
・ブータン五つ星の村
・10kyoto(京都十条にピラミッド!？)
今後もますます楽しみです。
【シチズン】
今回残念だったのは、ミラノサローネはじめ各地で
大評判だった シチズンのためのインスタレーションの再現がなかったこと。
権利的にシチズンのものなのでしょうか。
で、それがスパイラルホールでみられるかもしれません。
１２月ですが…なんとか見に行けないかな。
@TOTOギャラリー・間
12月23日まで。
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@東京オペラシティアートギャラリー
12月24日まで。
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