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2018年10月07日07:47

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リー・キット

展覧会によって違う顔をみせてくれる美術館。

リー・キット「僕らはもっと繊細だった」
@原美術館

香港から台湾に拠点をうつしている Lee Kit 。 映像を中心とした展覧会でした。

メインビジュアルの作品は GalleryII にありました。
組み合う素足の動画に詩のような文字が重なります。
フォト


”心に留めておいて”
”心の奥底で君は決してこれを手放さない”
”それでも歌はつづいている”
静寂のなかプロジェクターが画像を映しているだけなのですが
そのなかにながれる音楽がきこえてくるようでした。

その部屋の手前には、隠れ部屋のような窓のないスペースをつくっていました。
左隅に顔を描いたキャンバス、それに赤い光で白抜きの文字が点滅します。
とまることなく時を刻む数字。
それと直角の位置には かわるがわる
”Nest time when you go home,
She will tell you to let go”


杉本博のホウキでできた塀を窓外に臨むスペースでは
英文のメッセージが半ば塗りつぶされたカンバス。
読むのに苦心していたら、脇に和訳の小さな紙が貼ってありました。
”(人生を編集しよう)
編集された人生を(自分に)信じ(込ませ)るんだ
もっと細部まで編集しよう
人生は素晴らしい”


人差し指で木面をなぞる絵の作品がありました。
《Scratching the table surface 》という彼の代表作を思わせます。
資生堂ギャラリーの個展では「ひっかかれた」テーブルだけがあったのでした。
絵にあいまいな揺れる木々の映像が重なります。


窓とずれた色面の投影
無地のカンバスを展示した壁への投影
壁なのか窓なのか空間なのか。


建物全体が、言葉になりにくい
淡く詩的な雰囲気になっていました。


廊下のつきあたりにあった作品の言葉が象徴的。
”Most of the time, I don't know what I am looking at.”
(大抵の場合、僕は何をみているのかわからない)

フォト






12月24日まで。
https://www.haramuseum.or.jp/jp/hara/exhibition/243/

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