刺繍という柔らかな言葉のイメージを変えるような驚き。
art egg
@資生堂ギャラリー
第二期は、古布を刺繍でオブジェ作品にする沖潤子。
古布といっても、襦袢から商店ののれんまで様々。
それらが本来のかたちを失うほどの濃密な縫いとりによって新たな命を得るのです。
近づいてみると目もくらむような数知れない糸目です。
糸で作られた形は幾何学的で、なに、と特定できません。
そもそも最初にその設計図はあったのでしょうか。
それでも作者には「できた」と思う瞬間があるのでしょう。
するとそのものは額のようなフレームに四隅から張られます。
旗。
第二の展示室は制作の種明かしです。
糸と針がクローズアップされた映像。
円形は中心から刺されるのだとわかります。
片隅には積み重ねられた布。
作品となる前の素材は全く違う世界のものにみえます。
また別の隅には、豆腐様の樹脂に沢山の針が刺され
古の針供養を表現しています。
新しいものと古いもの。
滅びと再生。
7月23日まで。
http://www.shiseidogroup.jp/gallery/
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