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2017年06月15日20:57

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上等じゃないか、共謀罪!

 MacBook Proをポチった一昨日の13日、朝日の朝刊一面に大田昌秀さんの訃報が大きく載っていた。同じ一面に「共謀罪週内に成立方針 自公会期内目指す」という記事もあった。
 象徴的でかつ、対称的な2つの記事だ。憲法に支えられた戦後民主主義の終焉を意味している。
 大田昌秀さんは高校2年の終わりくらいに知った。この年、高校の文化祭では生徒会というよりもむしろ教師主体で「沖縄返還」が主たるテーマとなり、私は模造紙に沖縄の地図を描いて米軍基地を書き込んだ。そして、ほどなくして岩波新書の新刊で太田さんの『沖縄のこころ』を読んだ(買った?)。太田さんが沖縄の県知事になられるのは、それから18年後の1990年。えっ、あの太田さんが? とても好ましく思った。
 共謀罪は、法律名を変えた平成の治安維持法だ。昨年から共謀罪という字を見るたびに全身がどす黒く腫れ上がった小林多喜二を想起してしまい、胸が悪くなる。銀座にある出版社に入ってすぐに組合員となり、ちょっとしたいきがかり上執行委員を押しつけられた。その際、先輩編集者から「ぼくは労働争議で1週間ほど築地署に入っていた。小林多喜二の後輩だ(笑)」などと言われ、会社のすぐそばにある築地署で小林多喜二が拷問死したことを知った。以来、治安維持法→小林多喜二拷問の図式が自分の中で出来上がってしまう。
 大学の文学研究会がある。部員は20名ほどで、週に1回の集まりと年に数回同人誌を作るというのが主な活動。あるとき、左翼かぶれなS君が「テロリストのロマンを描いたロープシンの『蒼ざめた馬』で読書会をしようぜ」と提案し、部員は納得する。そしてロープシンの小説で議論を戦わせ、テロは是か非かというような論点となる。討論は延々と続いて、深夜になった。中に酒と詩が好きな部員がいて、大学の学食に忍び込んでビール瓶3本を手に、部室へ戻ってきた……。
 これはこのたびのテロ等防止罪に於いては、犯罪も犯罪。窃盗罪に加えて共謀罪でも十分に起訴出来る。もちろんその場で議論し、窃盗によるビールを飲んだ全員が留置される。口裏合わせを封じるため、一人ひとりを取り調べ、完黙(完全黙秘)する学生に対してはリンチまがいの暴力をふるう。
 たかがチンピラ学生じゃないか。
 テロを賛美する心情は、トロツキやローザ・ルクセンブルクに憧れる文学性でしかないじゃないか。
 ビール瓶を3本盜んだところで。学食のオヤジは気がつかないってば。
 100杯に1皿しか豚肉が入っていないカレーを出している学食に、正義の鉄槌だ。
 社会は寛容なほうがいい。とりわけ若い人間(未成熟)に対しては、甘やかしたほうがいい。
 安倍に限ったことではない。貧すれば鈍するで、日本は貧しい全体主義国家になったものだ、と私は心底、小馬鹿にしている。
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