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2017年03月14日05:32

220 view

ミュシャ

特集番組がテレビ放映される前に行って来ました。

ミュシャ展
@国立新美術館

晩年の大作《スラヴ叙事詩》全20作すべてが一堂に展示される驚異的な展覧会です。
チェコ国外では世界初。巡回もありません。

その理由はまず作品が大きいことでしょう。
610＊810 が7枚
405＊620 405＊610 が２枚
405＊480 が6枚
480＊405
390＊590
620＊405 が２枚　
これだけの作品を展示できるところはそうないでしょう。
新国立美術館でも入ってすぐの２室の壁いっぱいでした。

貴重な絵画が国外に出たこともすごいし、さらに今回はその一部が写真撮影可ときいたときには耳をうたがいました。
もちろんフラッシュや三脚はだめという条件つきですが。

撮影可能な作品は
・イヴァンチツェの兄弟学校
・聖アトス山
・スラヴ菩提樹の下で行われるオムラジナ会の誓い
・ロシアの農奴制廃止
・スラヴ民族の賛歌

スラヴ民族の歴史には詳しくないので、イヤホンガイドを借りてゆっくりと回りました。
解説のBGMはもちろんスメタナ《わが祖国》、それにヤナーチェクのシンフォニエッタ。

個人的に好きだったのはこれ。
《イヴァンチツェの兄妹団学校》

他の作品に歴史上重大な事件や人物が描かれているなか
これはミュシャ(ムハ)の故郷の秋の風景です。
聖書がチェコ語で印刷され、それを確認する人々。
画面左手前には若き日のムハもいます。
空と遠景の樹々が美しい。点描のようなタッチです。

スラヴ叙事詩に続く展示構成は次の通り。

(Ⅰ)ミュシャとアールヌーヴォー
～サラ・ベルナールのポスターや《４つの花》《四芸術》etc.。
(Ⅱ)世紀末の祝祭
～手掛けたパリ万博展示館やプラハ市民会館の天井画・壁画etc.
(Ⅲ)独立のための戦い
～《ヒヤシンス姫》切手、紙幣etc.
(Ⅳ)習作と出版物
～書籍、画集、ポストカードなど。

(Ⅲ)にあった《南西モラヴィア挙国一致宝くじ》のポスター(リトグラフ)がよかったな。
横を向き頭を手で支える人の前に立つ勉強道具を持った少女。
白いブラウスにスカート、そのきりりとした表情。

ショップは激混みです。
クリアファイルは３種のうちひとつが売り切れていましたが補充されるのかしら。

マスキングテープを買いました。
これでいつでもミュシャ、です。