という気持ちで参加したブロガー内覧会。
作品写真撮影可で大盛況でした。
江戸絵画への視線
〜岩佐又兵衛から江戸琳派へ〜
@山種美術館
一般のお客様が退館されてからの夜間特別内覧会。
有料ですが、作品の撮影も一部を除いてOKですし、
スタッフの解説つきでお得感があります。
作品は山種美術館の収蔵品ばかりなのですが
話題の若冲から俵屋宗達、本阿弥光悦、酒井抱一、鈴木基一。
土佐派に狩野派。文人画。
掛け軸と屏風ばかりですが去年までサントリー美術館にいらっしゃった学芸員さんが
会場を廻りながら詳しく見所解説してくださいました。
例えば若冲の《伏見人形図》。
普通の画家は筆で勝負するところを、ほら下から見るとざらざらきらきらしてませんか?こうした材質感を持ってくるところが若冲の非凡なところです、とか。
酒井抱一は月にこだわりがありました。普通は月自体を光って見せるところ《秋草図》《月梅図》では回りを光らせている。
そして必ず植物越しに月を描くのがお約束。これを「抱一のすだれ効果」とよばれました。
同じ抱一の《秋草鶉図》(重要美術品)では
月が黒いし(銀が変色したとの説はあるが科学的に調査されていない)、弦が右でおかしい。
これからの研究課題です、など。
さらにリアリティの中にどうしても人工的な癖の出てしまう鈴木基一は花が正面を向いている、とか。
そして出ました重要文化財の岩佐又兵衛《官女観菊図》
黒一色のようですが、下から見上げるとうっすらと金がはかれているのがわかります。
さらにその黒も、薄墨を基本とする「白描」。
乱れた髪も官能的な女性像を得意とする又兵衛らしい。着物の柄も細かくて、といくらみても見飽きませんでした。
こんな面白いお話を限られた人たちで聞くのはもったいない、と思ったら
7月22日にもあるのですねナイトミュージアム。
この日も同じ方(ミトさん?)が解説してくださるのだそうです。
内覧会最後には、山種名物?展覧会の作品をテーマ
にした上生菓子のサービスが。
迷いましたが酒井抱一の『秋草図』にちなんだ《涼風》にしました。
8月21日まで。
http://www.yamatane-museum.jp/exh/next.html
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