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2015年05月10日21:05

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みみず

 昨夜、突発性難聴が再発した。耳の奥に張りが出たかと思うまもなく、きーんという機械音のような耳鳴りがあって、唾を飲み込んでも好きなアーティストの歌を聴いても不快な音がこだまする。ああ、ちょっと寝不足になっただけでこれかよ、と脆弱な体質を恨みつつ、ビタミン剤をドリンク剤で流し込み、深夜は好きなネットサーフィンをして眠りに就いた。
 今朝、こわごわ起きてみたら、耳鳴りは消えていた。よかった。CIAに迂回献金したのが吉と出た。
 ペペロンチーノの朝食後、今日もとうがらしの苗を庭のバケツ畑に植えることにした。これくらい暖かいと、根もしっかりつくだろう。
 堆肥やコーヒー豆のカスなどをすき込んだ土をスコップで掘り返しながらバケツに入れていると、次々にみみずが出て来る。運悪くスコップの先が当たってしまったみみずもいた。なんか悪いことをしているような気になる。
 昨夜読んだ、お気に入りに入れているブロガーの日記の内容通りだ。彼は効率優先の社会と仕事に嫌気が差して、わずかな金で山の中に土地を買い、小さな掘っ立て小屋を建てて暮らしている。で、そうは言っても必要最小限のお金は必要なので、ときどき山の裾野にあるレジャー施設へバイトに行く。彼に与えられた仕事はニジマスが泳ぐ池(川をせき止めたようなもの)で、釣り堀の管理をする、という内容らしい。ゴールデンウィーク期間中、働いていたそうだが、日記の中で「もう二度とやらない! お遊びで釣り上げられたニジマスが気の毒で仕方ない。しかもそれをちゃんと食べるのであればまだしも、汚い食べ方で捨てられる様を見ていると反吐が出そうになってしまった」というようなことが書かれていた。 
 ナイーブ過ぎるのでは、と思う反面、私にも同じ一面がある。子どものころトンボやバッタやアリやザリガニや蛇や蛙をいっぱい殺して来たにもかかわらず、だんだんと殺せなくなってきた。鎌倉に越して来てあまりの昆虫の多さに戸惑いはしたが、家の中を這うゴキブリやムカデ、蚊くらいは平気で叩き潰すが、蛾になるとなるたけ戸口に追いやって外に逃がすよう試みる。一寸の虫にも五分の魂、というのが実感になってしまった。
 だから、仕方ないとは言え、土を掘り返してみみずを殺してしまうと、気分が浮かない。
 昨夜のことがあるので、今日は用心して散歩以外、家から出ないことにしよう。
 本を読んで、部屋と庭を掃除して、仕事のメールを一通書いて、MacFanを参照しながらアプリをインストールしたり使い方を習ったりしたり。特記事項もなければ、深く物事を考えることもない。夕刊がない日曜日なので、風呂では群ようこの文庫まるまる一冊を読み終えた。2007年の単行本を2011年に文庫化したものだが、たびたび老化現象を話題にしていた。途中でいくつなんだろう、とカバーの袖にあるプロフを見たら、私より1歳上なので、ひどく安心した。50歳代に入ったころから頭が惚けて来たり気力体力がなくなったりしてるのね、と。
 人の不幸は蜜の味とよく言われるが、こんな本を読んだときは「自分だけじゃなくてよかったぁ」なんて確かに思う。
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