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2015年02月23日21:38

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歯医者の憂鬱

 午前中、予約していた歯医者へ。同じ町内なので、予約時間ぎりぎりまで家にいた。何度通おうが怖いものは怖い。着いて待合室に入れば、今度は「申し訳ありません、急患が複数いらっしゃったので、今日はお引き取りください」と言われる事態を夢想し、名前を呼ばれてもまだ「今日は歯の治療じゃなくて、ドイツ車とフランス車の違いについて話をしませんか?」とアウディ・オーナーの医師から提案されないものかと思ってしまう。
 待ち時間わずか5分で診察室へ、とほほ。
 顎関節症はよほどの重傷以外、根本的な治療がないらしい。
 今日は歯石取りだ。さらに虫歯があるので今後、まず虫歯の治療もしていくということになった
 歯石取りの前に、歯科衛生士から歯磨きについてレッスンを受けることになった。
 マスクをしているので女性の年齢はわからないが、見つめる目が怖いし、喋り方も剣があるような気がするし、いちいち手鏡で確認させて言い含めるクールさが私には痛い。しかし逃げ出すわけにも行かず、ひとつひとつ「はい、わかりました」などと答え、彼女が持つ歯ブラシに私の手も添えさせられて実践させられる。
 講習は15分くらいかかった。それが終わったら歯石取りだ。一難去ってまた一難、とはこのことだ。午前11時5分スタート、12時10分終了。
「小学5年の劣等生になったような気分です」と前ふりをしてから、今後のこともあるので礼を述べておいた。ここでご機嫌取りをしておかないと、のちのちしっぺ返しを食うのではないか? この気弱な小市民感覚を笑う者は笑え。
 とにかく無事、歯医者を出ることが出来て、今日はやるべきことをやった、よくやったじゃないかという妙な満足感を覚えた。
 帰宅後、天気がよかったので布団を干した。
 そして今年初めから懸案になっていた液晶テレビの不具合について、お客様相談室に電話をした。1時間くらいテレビをつけているだけで液晶画面のバックライトが小さく明滅するような現象が現れるトラブルだ。3原色にもう1色を加えて色の再現性を高める「クワトロン」という技術を用いたシャープのテレビなのだが、液晶の寿命が4年半というのはいくらなんでも短すぎやしないか? 亀山モデルの名が泣く。
 電話で対応してくれたオペレーターから「自動明るさセンサーをオフにしてもまだ画面がちらつく症状が出るなら、出張修理となります」とアドバイスされる。なので電話を切ってすぐに設定画面にし、センサーをオフにした。が、それからテレビを見てないので液晶が逝っちゃったのかどうかはまだわからない。修理なら35000円くらいらしい。色味が目に馴染んでいるので、買い替えるより修理して使い続けたい。去年あたりから出始めた4Kテレビは各社一様に高性能だろうが、それまでの液晶テレビのなかでシャープ・クワトロンの画質は自然な再現という点でトップだったと思う(当社比)。
 夕刊一面で「リトルプレス人気 この雑誌、作り手が見える」というミニコミ誌ブームを取り上げていた。個人的に、もはやこの時代に、メジャーなライフスタイルマガジンというのは無用の長物的存在だと考えている。作り手側は読者よりクライアント(広告主)に向いているし、読者は編集者よりよほど自分が知りたいジャンルについての知識が豊富だ。ライフスタイル誌は誰が編集者になっても中身が変わらない。ホント、つまらなくなった。
 夕飯後、退職仲間の友人からスマホにメールが届いた。
<新聞やテレビのニュースを見ると人間嫌いになる、人類に未来がないようなニュースばかりだし、それらを伝えるマスコミ報道のあり方も腹立つばかり、どうもいけません。何も期待せず淡々と生きることをめざしてはいても、むずかしいものです。>
 で、彼は図書館に行っては誰も読みそうにない本を借りて読むような生活をしているのだが、<昼寝用に、自室に電動リクライニングベッドを購入(ディノス通販で)、今日から使ってます。背中と足元の2箇所が電動で調節できるので読書やパソコンを見るのにも都合がいいです。これは明るい話題です。>と展開してあった。
 私も部屋を毎日掃除したり、布を使ってテーブルに色味の変化を付けたり、暮らしのひとつひとつのことを丁寧に考える(うつわとか食材とか)、究極のミニマリズムの中にいる。これは社会からの逃避に如かず、だ。自分でもわかっている。が、彼の気持ちと私の気持ちはほぼ重なっている。
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