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2014年12月17日09:13

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フォルムの実際 18世紀 ゴヤ編

フォルムの実際 18世紀 ゴヤ編
 ゴヤは1746年スペインのアラゴン地方に産まれる。絵画に関しては17世紀に、古典絵画の巨匠として名を連ねるベラスケスが活躍している。ベラスケスは、ルーベンスとも面識があった。ゴヤは、同じ国の先達であるベラスケスに影響を受けていた。当時のスペインの画家のほとんどがベラスケスから何らかの影響は受けていただろうとは思うが、ゴヤも宮廷画家であったため、特に強く影響されている。だが、前もって確認して起きたい事がある。それは、ゴヤは、宮廷画家でありながら、ベラスケスとは比べ物にならないぐらい絵の能力は劣っていた、と言う事だ。ゴヤが宮廷画家になれたのはコネによるところがあった。宮廷画家初期の時代、ゴヤは、酷い肖像画を幾つも制作している。それを、手を抜いているだとか、モデルが気に入らないので悪意を持ってわざと酷く描いていると言う人がいる。だが、実際はそうではない。ゴヤは、誠心誠意一生懸命描いている。それは、絵を見れば分かる。ただ、下手なのだ。どうして宮廷画家になれたのか不思議でしようがないのだが、ゴヤは、古典絵画の基礎的能力を十分身に付けていなかった。つまり、力量不足だったのだ。ゴヤは、典型的な大器晩成タイプで非常に不器用な絵を描いている。そこそこ絵は描けたので画家の道を目指したのだろうが、基礎訓練不足が絵から見て取れる。基礎訓練が苦手、もしくは好きではなかったのだろう。絵をやっていると、初心者の絵画を沢山見る事になる。ゴヤの絵には、基礎訓練が足りていない人特有の特徴が出ている。これは、実際に絵を描いていないと気付かない部分なのかも知れない。絵を描いていない人は、ゴヤがわざと下手に描いていると思ってしまうようだが、それは間違いだ。ゴヤは、セザンヌと同じようなタイプで、独自の絵画的世界観を持っていて、それに引きずられ、アカデミックな絵画が上手く描けないのだ。肖像画のような絵画には、まったく向いていないタイプの画家だった。同じ世代の画家であるダヴィッドの肖像画と比べると一目瞭然だ。ダヴィッドは、1748年フランスに産まれ、ゴヤより2歳若くほぼ同世代だ。まずは、ゴヤとダヴィッドの肖像画を比べてみて欲しい。
 画像は、向かって左がゴヤの肖像画、右がダヴィッドの肖像画、2人の絵画を並べてみた。笑ってはいけない。ゴヤが大真面目に描いた肖像画だ。ゴヤは元々古典絵画の技術を十分身につけてはいなかったのだ。3枚目の画像は、ゴヤの肖像画のアップ。アップの画像を見れば、ゴヤが真面目に絵を描いているのが分かるだろう。けっして手を抜いている絵ではない。
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