3日連続の美術展。さすがに疲れてきました(笑)が、混雑が予想される美術展は会期末に行かないのが鉄則、しかも4月に入ると夫の休みが不確定になるため、観たいのは早めにやっつけておこう(爆)というわけで、振休のとれた昨日、行ってきました。日記もお付き合いくださいませ。
http://mimt.jp/clark/top.html
「米国にあるクラーク美術館を設立したアメリカ人大富豪のクラーク夫妻が、主に1910年から1950年の間に収集した印象派中心の仏絵画コレクションを紹介。クラーク美術館の建物増築工事に伴い、2011年に初めて世界巡回展が開催され、今回、日本に初上陸した。
目玉となるのは、「世界中の印象派愛好家が愛してやまない大変貴重なコレクション」だという、仏印象派画家の代表的存在オーギュスト・ルノワールの油彩画22点。併せて、カミーユ・ピサロ、アルフレッド・シスレー、クロード・モネなどの印象派絵画も展示する。日本初出品作59点を含む、まるで宝石箱のような、奇跡のフランス絵画全73点を公開」
構成は以下の通り(※()内はデュエットさんブログより引用補足させて頂きました)
2階展示室
印象派への道:コローとバルビゾン派の画家たち(コロー、ミレー、ヨンキント、ドーミエ)
光の絵画:印象派の画家たち(モネ、カイユボット、シスレー、ピサロ、ルノワール)
伝統と革新:アカデミズムの画家たち(ジェローム、ブグロー、ティン、ファンタン=ラトゥール)
3階展示室
光の画家:印象派の画家たち(シスレー、ピサロ)
ドガ:古典と印象派を繋ぐ画家(ドガ)
印象派からポスト印象派へ(ルノワール、マネ、カサット、モリゾ、ロートレック、ボナール)
もっとも、出品目録は展示順となっておらず、また本展は印象派の流れを勉強する展覧会ではなく、クラーク夫妻の素晴らしいコレクションを一点一点味わうことを主眼としているので、キャプションは無視することに。
確かに、どの作品も「部屋に飾っておきたい!」と思うようなものばかり。全部が“趣味のいい”コレクションで、文句のつけようがない。アクが強くて面白かった、とか、難解だったけれど少し分かったような気がした、とかがないので、集中したのに疲れない。
特に、少し苦手なルノワールがすごくすごーく良くて、自分を含めルノワールが嫌いな人に勧めたくなるような展覧会でした。
図録は買わない、と決めていたけれどちょっとぐらっと来たのも事実。帰宅して本棚を見たら、バーンズ・コレクション展もコーン・コレクション展も図録を買っていたんですね、ああ、やっぱり買えばよかったかなぁ・・・。
では、以下、特に気に入った作品をご紹介。
ミレー「編み物の稽古」
小さな女の子が一生懸命編み物をするのを女性(姉?乳母?)が後ろから抱きかかえるように手ほどきしています。微笑ましい絵です。画像を捜したのにこれしかなくて。実は右手奥(画像が切れている)に白猫がいて毛繕い(かいぐり)しているんですよ。
モネ「海景、嵐」
モネらしくないですが重い色調、太い輪郭線がいいですねぇ。
モネ「小川のガチョウ」
モネ「ジヴェルニーの春」
きらきらの小川、芽吹きの春、やはりモネは美しいです。
でもモネの中ではこれが一番好きかな。「エトルタの断崖」
この空と雲の色は睡蓮でお馴染みの色、うっとり。奇岩の形が甘さを押さえています。
マネは小品一点だけでしたが、一番「持ち帰りたい絵」でした。
「花瓶のモスローズ」
花の色がいいでしょう?ガラスの花瓶の透けたところの

描き方がたまらない。
画像が見つからなかったけれどドガの「稽古場の踊り子たち」は横長の作品で、まさにスナップショット。確か写真好きでもあったドガ、構図と瞬間の捉えがいいです。
ジェロームの「蛇使い」
細密できれいでした。特に青い壁にうっとり。
ブグロー「座る裸婦」
憂いを含んだ目、何を見ているのでしょう、気になります。ブルーのベールがとても哀しく綺麗、洞窟なのかしら、足元に水たまり?足が映っています。何もかもが気になる絵です。
ステヴァンス「公爵夫人(青いドレス)」
どうも私は青色に弱いみたい(笑)このドレスもまた質感共に魅力的です。足元に落ちた封筒と手に持つ手紙が物語性を示していますが、ジャポニズムな背景もよく描かれていて素敵です。
ボルディーニ「道を渡る」
日常の一場面を切り取ったような絵。もう1点「かぎ針編みをする若い女」もよかった。一見散らかった場面を、そのままに切り取っているのに上手くまとまっていますね。
では、ルノワールに移りましょう。
風景画は4点、その中ではこれが良かった。
「ヴェネツィア、総督宮」
ルノアールにしてはしゃきっと(笑)しているでしょ?
静物画、これもまたいいじゃないの。
「シャクヤク」
生命力に溢れていますね。力強い。
静物画は全部で3点。
「タマネギ」の皮のツヤにノックアウト。筆跡がセザンヌのように知的で好き。
若い娘を描いた作品も多くあったけれど、苦手なタイプ(上気したピンクの肌した豊満な女性)ではなく、ほっそりと控えめな感じの美少女が多かったです。
「若い娘の肖像(無邪気な少女)」
「テレーズ・ベラール」
また青色ですが、楚々としたところが素敵。娘の肖像画ならこれが一番!
チラシにもあった「劇場の桟敷席(音楽会にて)」と「うちわを持つ少女」も、いかにもルノワールの代表作と言う感じです。
YUKOCOさんが「そえにゃんさんは「眠る少女」が気に入るはずよ」と日記に書いてくれましたが、その意味、なるほど、分かりました。
こちらです。
うたた寝をしている少女の膝に、同じようにうたた寝をしている猫。
少女のくちびるが少し開き、服も肩からずれ落ち、手も足もダラーンと眠りこけてしまった少女、力の抜け具合が上手に描かれています。猫の力の抜け方も少女のそれにシンクロしていて、一体となっていますね。何とも微笑ましく、可愛らしい絵です。ポストカードになっていなかったのがとても残念。
だらだらと作品を紹介する日記になってしまいましたが、肩肘張らない美術鑑賞が出来る展覧会です。普段美術館に行かない方にもおすすめですよ。
5月26日まで
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