未来とは更新される現在で昨日の比喩では間に合わないよ #短歌
公園のブランコひとつ空いていて風だけ先に遊びはじめる #短歌
終戦日だけ平和になる世界なら暦の方を書き換えなさい #短歌
手のひらに一粒のせるチョコレートあまい秘密をわけあうように #短歌
水たまり跳ねるしずくに背伸びしてあなたと聞いている夜のコンサート #短歌
魚ならとっくに死んでるコンクリート 街のまんなか降る雨のなか #短歌
水温の中に紛れて届かない宛先のない手紙を濡らす #短歌
遠い海溺れているのこの街のコンクリートまで濡らす雨粒 #短歌
銀色の魚の夢でも見ていたの この街を包むやさしい雨は #短歌
エレベーターのボタンを押す遠い夢のつづきみたいな日曜の朝 #短歌
街のうそ優しく暴く職人と狂った音を正す探偵 #短歌
朝という現象だけが正確でぼくらは少し遅れて目覚める #短歌
スプーンとは世界を掬うためでなく孤独の深さを測る曲線 #短歌
傷ついた手首を隠す長袖のシャツが重たい日曜の朝 #短歌
洗濯物揺れるベランダの青空を誰のものにもしたくなかった #短歌
免税店のチョコレート買う時間 惜しんで眠るゲートのソファ #短歌
ガラス玉のジオラマみたいな僕たちを巨大な神様が見ている #短歌
コンビニでアイスを選ぶ指先が恋より先に季節に触れる #短歌
乗り継ぎの空港で君に会えたならどんなに眠くても起きているのに #短歌
別々の電車乗るまでの道すがら昨日と違う明日を語る #短歌
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