いつまで反環境的な政策を続けるつもりかと思っていたガソリン価格の補助金、高市首相は10月29日、やっと補助金を12月から縮小することを発表した。
◎漫然と続くガソリン補助金
ただ、一挙にやめるわけではない。現在は1リットル当たり50円を超える補助金を投じて全国で170円程度に下げている基準価格を毎月5円ずつ、段階的に引き上げていくだけだ。
ガソリン補助金は、テロ国家ロシアのウクライナ侵略を機に急騰した原油価格がガソリン価格に連動して急上昇した2022年に始められ、その後の原油価格の落ち着きで1度は中止されたが、この3月19日にイラン戦争を機にまた再開された。
原油価格によって補助金は上下し、7月には一時2.8円まで下げたが、テロ国家イランのホルムズ海峡封鎖とイランの傀儡勢力のイエメンのテロリストのフーシ派のバブ・エル・マンデブ海峡への攻撃などで再び原油価格が高騰した昨今は、補助金は1リットル当たり52円程度と、制度開始以降、最も大きくなっている。
◎ガソリン補助金は1日当たり100億円
この補助金はタダで出てくるわけではない。税金と国債などで集められた予算から出されている。この支出が膨らんでいる。
高市首相は、29日の発表で補助金の額は、「1日当たり100億円を超えるペース」と言明した。
原油の国際価格高騰にもかかわらず、税金で補助するという筋の悪い支出のため、多くの矛盾が起きている。
例えば価格が高くなれば消費が落ちるという市場原理が働かず、石油消費は減退せずに今も盛大に自動車などは温暖化効果ガスの二酸化炭素を排出し続けている。
マイカーというある意味、贅沢な支出に税金で補助するという不公平感も強い。ガソリン多消費の3ナンバー車は街頭で減るどころか増えてもいる感じだ。
◎世界1の原油輸出国のアメリカよりもガソリン価格は安い
そのうえ、国際価格に比べて日本のガソリン代は世界1安い水準になっている。世界1の原油輸出国のアメリカよりも、また同じく原油輸出大国のカナダよりも安い。
僕は、この夏にイタリアを旅行したが、イタリアのあまりに高いガソリン代に驚いたものだ(写真)。イタリアに限らずG7のフランス、ドイツ、イギリスは1リットルで350円を超える(図)。
日本は、原油のほぼ全量を輸入に頼っているのに、ヨーロッパ諸国の半額というのは、なんという不条理であることか。ガソリン補助金で消費が減らない分、日本は巨額の外貨を使って産油国から輸入している。大きな貿易赤字を生む原因となっている。
◎電気・ガス料金の補助も始まる
ガソリン補助金の出口がやっと見えてきたと思ったら、似たような愚かな補助がこの12月から始まる。家庭の電気・ガス料金の補助を来年の2月まで3カ月間行うというのだ。これでは節電・節ガスが進まないだろう。
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昨年の今日の日記:「野生チンパンジー研究と自然保護活動に生涯を捧げ、類人猿研究に革命を起こしたグドール博士が91歳で死去」
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