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2026年09月07日17:46

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デジタルの海を泳ぐ

 9月7日月曜日、大雨、
 昨日今日と雨が降り続いている。テレビニュースも豪雨(災害)報道一色。世界中で地球の異変現象が起こり、平安時代末期に湧き起こった末法思想を連想してしまった。
 昨夕、週刊誌記者時代の友人Nに電話を掛けた。彼と私は同年齢で、そもそも彼を引き入れたのが私だった。衆目が一致するどうしようもない屑男なので、逆に愛らしい。彼から、私たちより一歳年下の仲がよかった記者の訃報を聞いた。心優しい男で、怒ったことがないのではというような、うだつの上がらぬ記者だった。
 友人Nも私も、「とりあえずここまで生きて来られただけで御の字だ」という総括で一致。
 で、昨晩、友人N関連で某直木賞作家を思い出した。1983年、彼は中野区野方に住んでいて、夜ごと居酒屋をはしごしている酔っぱらいだったのだが、呑み仲間なんだろう、高橋某という作家と行きつけの店で知り合ったらしい。高橋某はそれから数年後、直木賞を受賞し、さらに数年後、東京を離れてど田舎暮らしを始め、現在に至る。
 彼の子どもに高橋文樹という作家がいる。東大を出てフリーターで糊口をしながら作家になった。父親と違ってほとんど知られていない。自らを「破滅派」と名乗り、編集者に頭を下げてまで文壇の地位を築く気がないような印象だ。
 夜10時半、Kindleで高橋文樹を検索したら、ほとんどの作品が電子書籍のサブスク「Kindleアンリミテッド」に上がっていたので、とりあえず『ハムスターに水を』という恋愛小説をDLして読んでみた。といっても、長編なので、50ページほど読んだところで寝た。
 で、今日、残りを一気読みしたのだが、設定人物(著者とニアイコール)の教養や人間性に共感でき、更に「北千住三部作」という括りで青春小説を書いているとのこと。北千住には私が親しい作家さんがいるので、残り2作も読んでみることにした。
 小説は紙の本で、タブレットで読む電子書籍はせいぜいがエッセイ集まで、と頑なにこの方針を貫いてきたのだが、3カ月前に「アンリミッテド」を契約して以降、小説も電子書籍を多用し始めた。無料だからという理由の他に、2つのメリットがある。
 ひとつは、自分流に字体の大きさやレイアウトを替えられること。もうひとつは、雨が降ろうが深夜だろうが、いつでもどこでもAmazonからDLして読めることだ。
 紙の本は当たり前のことながら、本文用紙の色も字の大きさを変えられない。夜も更けると、小さな字の本(昔の岩波や新潮文庫)を読むのはきつい。
 また、ちょっとしたきっかけから「満州事変と張作霖暗殺の件を詳しく知りたい」と思えば、ソッコーで何冊かの読み放題本が見つかる。で、自分に合わないと感じたらさっさと返却して新たな満州事変本を入手できる。
 新刊はゼロ円じゃない。が、数年前に新聞記事で読んだ「日本全国を車中泊をしながら仏事の仕事をしている僧侶」が書いたエッセイ集を思い出して探してみたら、ゼロ円で読めたのだ。かれこれ10年以上デジタルマガジンを愛読してきたが、書籍も似た感覚で読めるようになった。但し、書籍の場合は数時間を費やすことになるけれど。
「文化の値段」が、限りなく安くなった。
 書籍、雑誌、そしてYouTubeでは世界中の音楽を聴くことができる。
 興味を失わない限り、時間がいくらあっても足りない。
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