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2026年02月25日19:35

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能町みね子に憩う

 2月25日、終日雨模様。
 昨夜遅く、23日のブックオフバーゲン最終日に買った能町みね子の『私みたいな者に飼われて猫は幸せなんだろうか?』を読み始めると、止まらなくなってしまった。読書について一般的な喩えで「文章を追う」という表現がしばしば使われるが、能町さんの本は「あなたがいま読んでいる本を能町はどう書き進めているのか」という執筆進行形がしばしば出てくる。ショーペンハウアーは猫についてこう語った、と書いて、そこのくだりで初めてショーペンハウアの猫観をネットで探してきて、「ショーペンハウアーは犬好きでした」と答え合わせをし、補足説明を加える。「名文家は古今東西の名著から適切なフレーズを引っ張ってきますが、私の頭は空っぽなのでそういう芸当はできません」といったふうに。
 で、猫である。猫でも犬でもなんでも生き物を飼うのに最低限の資格は要る。いのちを預かるという責任があるからだ。が、これをとことん追究してしまうと動物は飼えないし、ましてや子どもをつくることも出来かねるし、究極的には自分が生きる重ささえ耐えきれなくなってしまう。
 愛犬を亡くして1年と4カ月が過ぎた。年齢的に、これから犬猫を飼うことは限りなく難しい。が、平日の昼間に街歩きをしていると、私より遙か上の年配者たちが犬を散歩させている光景をいやと言うほど見るし、猫を飼っている70歳代80歳代のご老人はご近所にもたくさんいる。じゃあ私も飼っていいのか? 
 今日は久しぶりに大粒の雨が終日、降っている。家から出ることなく校正に励んでいる……。とはならず、40分くらい作業をすると、40分くらいネットで探し物をしたりブロガーさんたちの日記を読んでしまう。パソコンをスタンド・アローンするのがいいのだが、そういうわけにもいかない。
 ある人のブログを読んでいると、何十年ぶりかで東峰夫の名前を目にした。東峰夫が芥川賞を受賞した直後、『オキナワの少年』を読み、それからまもなく沖縄が返還されて沖縄県となり、その年の文化祭で「沖縄米軍基地マップ」を作った。以降、東峰夫の本は読んでない。調べてみると東はほとんど筆を折った状態でガードマンとして働いたり、ホームレスになったこともあったらしい。2004年に『貧の達人』というエッセイ集を刊行後、本は出ていないようだった。試しに図書館で『貧の達人』を検索したらあったので、予約してみた。私も『貧の達人』という本なら書けそうだ(笑)。
 沖縄の貧乏詩人と言えば山之口貘で、早期退職して無聊をかこっていた時代、はまってしまったものだ。世の中には「貧乏文学」なる大きなジャンルがあって、学生時代からこのジャンルを愛読していた。家にある蔵書から貧乏文学書を抜き出して整理してみると面白いかも。が、貧乏文学というのは「ダメ人間文学」に繫がる作家がこれまた多く、多かれ少なかれ小説の主人公というのは世渡り下手の傾向が高い。結果的にはダメ人間である。
 とにかくインターネットがあると、厖大な情報を際限なく得られるために収拾が付かず、時間の無駄遣いになってしまうもんだ。私の知的活動には高校の図書館とさして規模が変わらない鎌倉図書館くらいがちょうどいいのかも。
 
 
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