雪になる手前で止めた願いとか触れない方があったかいやつ #短歌
助詞だけ入れ替えながら暮らす日々 走る瞬間に文がほどける #短歌
野ざらしの肺で吸い込む風があり勝つという名の理由を洗う #短歌
曇ったら逆に落ち着く眼鏡越し世界は今日はぼんやりでいい #短歌
もらいゲロしないと決めた身体には距離という名のやさしさがある #短歌
考えずやり過ごした夜 更けるほど重さは肌に静かに触れる #短歌
ポケットに入るくらいのよるだからちゃんと持てるし落とさないんだ #短歌
白い影乾かず残る たたみ直して寝落ちの縁がほどけましたよ #短歌
思い出が人生だって言い切ってそれでも今日を洗って干してる #短歌
触れたまま呼ばずにおいたその白が夜の真ん中で私を選ぶ #短歌
皮のまま信じるふりをしてみたら噛み切れない夜ちゃんと残った #短歌
味のないやさしさみたい 息を吐き 続きのぼくは黙って甘い #短歌
消去せず残してしまう癖だから 不足のままで眠りに行くね #短歌
抱いたまま置き場所もなく立っている自販機よりも暗いところで #短歌
約束の代わりに置いた沈黙が布みたいにまだ夜を覆う #短歌
疑いを洗い流して刻む音 まな板の上 信仰になる #短歌
ベランダで今日を薄めた言葉たち 明日を知らずに揺れている布 #短歌
覚えてる歌が一曲あるだけで砂はこぼれず今日が続いた #短歌
LAWSONの白さに預け息を置く 水は戻らぬ言葉の代わり #短歌
戸棚には約束みたいな甘さあり今日を急がず夜をしまえる #短歌
★
ログインしてコメントを確認・投稿する