年下の先輩が言うその一言まっすぐすぎて背筋がのびる #短歌
傾いた塔ではなくていま見える働くもののまっすぐな腕 #短歌
つまづいて弾けたコードのしずくから音のかけらが道にほどける #短歌
内鍵のかすかな音をのみこんで世界の外をいま閉じている #短歌
ポケットに手を入れながら歩く君 可愛いよりも風が似合って #短歌
昔から泣いてたことで笑ってる雨のにおいの違いに気づく #短歌
リーフレット手放す時の静けさに展示の花のにおいが残る #短歌
まっすぐに歩いているのにその先で手を引かれそうな音がしている #短歌
コーヒーを作る機械を見つめては朝を始める理由を探す #短歌
わたしまだ叱られ方を覚えてて靴の音だけ素直になってる #短歌
指先で記憶の角をなぞりつつ花屋を過ぎて風が置いてく #短歌
散らかりを片付けながら言い訳を半分だけで終わらせておく #短歌
進化版ハンバーグには芯がないやわらかすぎて言葉がしずむ #短歌
ファミレスのざわめきだけが区切ってく夜のやさしさ四角に分けて #短歌
もう少し器用に生きていたかった手掴みの油 指にのこして #短歌
飽きられていることさえもぬるくなりペットボトルの水を飲み干す #短歌
睡眠用BGMの音少し下げ聞こえぬくらい夜を撫でてる #短歌
脱がなくてよかったねって笑いあうその言い訳が肌をめぐって #短歌
勝ち負けのない勝負して笑ってるテレビの外で冷める味噌汁 #短歌
ゴールとは線でも点でもなくてただ息のそろった拍手のにおい #短歌
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