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2022年09月29日10:49

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日本の漫画の不思議、基本的なこと、物語を絵で語る

日本の漫画の不思議 基本的なこと、物語を絵で語る
 絵画は、物語の一部を絵にする場合が多い。ヨーロッパの歴史画、宗教画、神話画がそうだ。日本でも同じ、花鳥風月も、山水画も、単に風景を写し取っただけではなく、そこには、物語が含まれている。ヨーロッパでは、宗教的な特別な場面を絵画として定着して、それを教会の祭壇画として公開した。王族などの肖像画が有名だが、絵画の格としては、群像画の方上で、複数の人物が登場する物語の1場面を描ける画家が、高く評価された。レンブラントの夜警が高く評価されたのは、それが、群像肖像画だったからだ。複数の人物を描く絵画は、非常に難易度が高い。実は、油彩画だろうが、水彩画だろうが、漫画も同じで、絵画において、複数の人物を一つの画面で描くことは、高度な技術の結晶でもある。これは、実際に絵を描いてみると直ぐに分かるのだが、1人の人物を描くのと、複数の人物を同時に描くのでは、難易度が段違いなのだ。物語を絵にする場合、複数の登場人物が出てくるので、当然群像画となり、その難易度の高さもあって、評価も高くなっていた。物語を絵にするというアプローチは同じだが、絵画と漫画の違いは、一枚の絵に落とし込む絵画に対して、複数の絵で表現することにある。ヨーロッパでも、絵の連続で物語を語るジャンルが無かった訳ではないが、やはり一枚絵に固執する傾向があって、日本の漫画のように、連続した絵で表現するという発想ではない。ヨーロッパにも、小説の挿絵はある訳で、不思議の国のアリスのように、絵が大きくクローズアップされる絵本も存在する訳だ。だが、絵本と漫画もまた、似て非なるジャンルで、根本的な物語の表現手法に大きな違いがある。連続した絵で、物語を語る場合、絵が簡略化するのは、もちろん、制作効率の問題だ。日本には、昔から、物語を絵で語る手法が存在した。絵物語などがそうで、江戸時代に盛んに出版された読み本にも、イラストが描かれていた。小説の挿絵は、昔から存在したが、これも、絵本と漫画の関係のように、別物なのだ。特にアメリカのコミックは、挿絵がコミック化したような表現の仕方をする。一枚の絵を強調する描き方で、日本の漫画のように、絵の連続で物語を語るという手法ではない。日本の漫画とアメリカのコミックは、ルーツが違う、という感じだろうか。日本の漫画は、絵本でもないし、挿絵でもない。漫画は、漫画として存在した。ヨーロッパの一コマ漫画の影響すら薄いと感じる。日本の漫画の表現法に、最も大きな影響を与えたのは、映画だろうと言われている。アニメもそうだが、映画の手法を日本の漫画は、かなり早い段階で取り入れている。それまでの、小説や絵本などのジャンルと、大きく異なるのは、そこに映画的なドラマツルギーが入るからだろう。海外の漫画やアニメファンは、自国の漫画やアニメと、日本の漫画やアニメは、明らかに違う、と、言う。映画の影響があるのは、確かだろうが、それが、漫画の全てでもない。日本の漫画には、独自の表現も存在するからだ。
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