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2020年07月01日13:53

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美味しいコーヒーに出会えてよかった

 昨日で2020年の半分が終わってしまった。
 6月30日の午後2時。横須賀線上りに乗って横浜駅へ。駅から歩いて10分のところにある公共施設内会議室で、「戦争展」にかかわるグループの打ち合わせがある。
 午後2時半、駅からこちらも徒歩10分ほどのところにある『珈琲問屋』へ向かった。この珈琲店専門店を知ったのは今年の初めで、数週間前、店のHPを見てみたら私が好む豆グアテマラが会員限定でバーゲンしている。初回に会員価格頒布があるかどうかは不明だったが、行くだけ行ってみよう。
 横浜は大型台風並みの強風と雨で、店にたどり着いた頃は、あらかじめグーグルマップをプリントアウトした紙もパンツもぐしゃぐしゃに濡れた状態だった。
 カウンターで会員登録をしたら、当日からバーゲン価格で買えると言われて嬉しい。
「珈琲問屋」は生豆をその場で、客の好みに合わせて焙煎して、提供するシステムだ。老舗の珈琲豆専門店でもこういうサービスをおこなう店は珍しい。
「グァテマラ バランカス SHB」というたいそうな名前がついている。新豆らしい。ジャスミンやシトラスを感じる複雑な香りと飲み口自体もフルーティーで、レッドワインを連想するコクがあるという。
 生豆400グラムを、やや浅煎りで注文。5分くらい待つ。出来上がりの重量は345グラムだった。
 いったん駅地下に引き返して、横浜に行くといつも訪ねる有隣堂書店へ。30分弱、店内をうろついたあと、目的の会議室に向かった。
 雨はさらに激しさを増していて、道行くひとのなかには傘の骨が折れていたり、傘を差さない自棄的なひともいた。
 ほうほうの体で施設に到着。指定された会議室に行くと、30歳代の女性がひとり後片付けをしていて、私を見るなりぎょっとした表情になった。
 彼女と5メートルの距離で話をしているうちに、どうやら私の間違いであることがわかった。手帳には15時半・2号会議室と書かれていたのだが、たぶん私の転記間違い。受付に行って確認してみたら、「ああ、それなら5時半ですよ〜」と言われた。
 この日のために、ということでもなかったのだが、リュックのなかに「関東軍防疫給水部隊概況 第4調査室」なる国立公文書館で2020年2月に公開されたいわゆる「七三一部隊」の概況報告書を入れてきた。A4用紙で24枚。ロビーでこの報告書を一字一句読むことにした。
 しかし私、迂闊だなぁ。15時半と5時半を間違えるなんて、という情けない気持ちがあるものだから、謙虚な姿勢で丁寧に読んだ。他にも2,3「徴用工」にまつわる新資料などもリュックに入れてきたので、それにも目を通した。
 そうこうするうち、雨が小降りになってきた。午後4時40分、施設から近い家系ラーメンの本家「吉村家」へ。会議前にラーメンで夕食を済ませておこう。
 客がいっぱいいて待ち時間が多いといいな、と時間つぶしを期待したのだが、こんな大雨の午後4時40分という中途半端な時間だ。行列のできるラーメン店なのに、わずか3分で入店できてしまった。ああ、時間が潰れない。かといって、これから駅前に戻ってショッピングするような時間もない。
 ふたたび、施設に戻った。午後5時5分。
 と、メンバーがいた。そして怒っていた。
「最初のメールで15時半と書いてあったので3時20分に来てみた。5時半の間違いで3日前に訂正のメールを出したというのだが、ぼくはそれをちゃんと読んでいなかった」
 私より7〜8歳年上の彼は、仕方なく施設からほど近いカフェに2時間、「避難」していたと。
 そうこうするうち、代表がやって来た。爺さんが「時間、違うじゃないか?」と代表に食ってかかる。
 私も濡れたズボンのまま、2時間近くいて、気分は不快であったが、こういう時でもないと読めない資料を読めた、ということと、吉村家で濃い豚骨ラーメン(脂増し)を食べてアドレナリン全開状態になったことで、怒りはチャラになっていた。
 代表が特別給付金10万円が届いたので、全額をいくつかの市民グループに寄付した、みたいな余談を始めたら、他のメンバーも私は1万円とか3万円と寄付報告をする。私は2千円(と警察に5千円の違反金寄付)なので、額は口にせず。
 学生時代から思うことだが、「運動家」には貧乏なくせにこの手の「意識高い系」が存外多く、他にもキリスト教徒のような宗教者も心優しきひとが多々いる。私が惹かれるのは当然のことながらサヨク的思想であるのだが、その底流にある人間性が秀でている傾向にあるからだ。いや、ひょっとしたら、思想よりひととしての優しさに共感を覚えて、左傾化していったのではないか。高校時代から私は、自分に足りないものを補いたい希求が心の闇の底にあった。
 ミーティングは午後7時半に終了。私は人づきあいまではしないので、その場で別れてさっさと横浜駅へ。ちなみに、私と同様15時半に来てしまった爺さんと一緒に帰った(笑)。

 昨日の正午、横浜へ行く前、高校の恩師から墨書の手紙を受け取った。先生は相変わらず達筆である。教養が滲む字で、内容も先生らしい。ミーティング中、ときどき「もし先生ならどういう発言をされるのだろう?」などと考えた。私の主体なんてあるようでなくて、これまで関わったいろんなかたたちの言動や行動を自分なりに咀嚼して再構成しただけの代物だと思う。他のひとはどうなんだろう? 俺は極端に言うと、自分がゼロの男のような気がしてならない。優れた原理や発明を上手にアレンジし、改良に改良を重ねて日本の経済復興は成し遂げられた。自分がそうだとは言い切れないものの、解釈と統合の積分でしかない……?

 3、4日前から、レジ袋の有料化問題がいろんな媒体で取り上げられていた。本日以降、有料になる。
 私は勤めをやめて以降、できるだけレジ袋をもらわない暮らしに切り替えたのだが、たとえば昨日は「珈琲問屋」で豆をレジ袋に入れてもらった。鎌倉駅まで帰って、既に小腹が空いていたので、見切り品の鶏カラを半額で買ったときもレジ袋をもらった。
 神奈川県はほぼどこのエリアでもゴミは有料化している(資源ゴミを除く)。だから、レジ袋に生ゴミや紙ゴミを入れてゴミ集積所に出すというのはできないわけだが、東京ではいまだに、ゴミはスーパーのレジ袋にだらしなく詰め込んで出せる。テレビではしきりにレジ袋=ゴミ袋として報道しているのだが、東京が例外的な反環境主義を貫いていて、自治意識の欠片もなく、したがって文化度の高さと生活度の低さがきわめてアンビバレントないびつさを内包している、ということに気づいていない。地方では、ゴミの収集さえおこなわれていないエリアが多数ある、なんてことは都民はもちろんのこと、神奈川県民でもほとんど知らないであろう。私の知人なんて、月に2回、自分でゴミを市の施設まで車で持って行く、と言っていた。
 日々どうしても出てしまうゴミについて、一方は無料レジ袋を使って無料で出せる、一方は自分でゴミ焼却所へ運び、有料で引き取ってもらうというのは、憲法十一条で定められた基本的人権に抵触さえしているのではないかと思う。ゴミに限らず、国民全員が義務づけられた健保や介護保険でも人口が少ない自治体だと東京の倍額だと聞く。これじゃあ田舎に住みたくないわけだよ。自分の実力より寄らば大樹の陰、というところか。
 レジ袋の有料化についてヤフー記事を読み、コメントも併せて読んでいくと、50人くらい読み進んでも誰一人支持する人はいなかった。ヤフーはネトウヨの巣窟だと言われているので、mixiの同ニュースでのつぶやきを試し読みしたら、やっぱり同じで、20人読んだところでやめた。レジ袋は環境問題となんらリンクしていない、という考えか、エコバッグは不潔だという感想かのいずれかが主な主張で、発言している人間は偉そうなやつばっかり。
 昨日のミーティングで、神奈川県の日本史教科書が右翼系版元本の一択となり、それに抗議する署名なんかもしたのだが、元教員のメンバーが「もうこれから先の日本は行くところまで行くだろう」とため息をついていた。レジ袋で自己正当化できる思考というのは、知性の薄っぺらさを良しとする教育姿勢と繋がっている。

 今朝、昨日買った珈琲豆をさっそく挽いて、飲んでみた。
 うぅぅ、うまい。
 珈琲豆自体は店の能書き通りで、しかもやや浅煎りにしたものだから、がつんと来る苦みが半減している。強いて喩えるなら、セブンイレブンのプレミアムコーヒーの方向性でさらに豆の瑞々しさと芳醇性がはっきりと表れた味。ブルーマウンテンに近い、とも感じた。
 今月7月は私がいちばん好きなマンデリンがバーゲン価格になるようなので、500グラムくらい買っておくかな。横浜に行く楽しみがひとつ増えた。
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