早期退職仲間とランチ会。幸運にも雨が降っていなかったので、私が挙げた候補3店舗を順々に訪ねて外からの印象を話し合いながら、結局は人気スポット小町通りの入口近くにある古い喫茶店に落ち着いた。
ぐらついた歯を抱える友人Nはグラタン、自由が丘から来た友人Sはパスタ、私はドリアとそれぞれ別々のランチセットをオーダー。こうもばらばらだとお店は大変だろうが、何しろ客が少ない。私たちが入店した時は、テーブルにMacbookProを広げているノマドワーカーっぽい女性が一人いるだけだった。
2011年の3月11日も、この3人で横浜駅そばの「崎陽軒」にてランチ会をしていた。あれから9年か。こうして各人各様が無事生きているだけでよかった。
話は病気のことから始まり、元いた会社の話題に移り、最終的には読書の話に落ち着いた。喫茶店が空いていたこともあって、2時間ほどの長っ尻になった。
まだ雨が落ちてきてないので、散歩に出ようか。
店を出て、かつてよく訪ねた寿福寺へふたりを誘った。喫茶店から歩いて10分ほどだ。寺の売りは古いことと、北条政子&源実朝のお墓があること。お寺に着いたら本堂に入れない。台風被害で閉まっているようだった。仕方なく広大な墓地を巡りつつ、会話は続いた。Sがツクシを見つけたり、私が「やぐら」(鎌倉時代の横穴式墓地)を説明したり、Nが実朝についての蘊蓄を述べたり。
その後ぐるりと古い住宅地を巡り、駅に戻って解散。
3人共通の悩みは、
1 老眼と、目が疲れやすいこと
2 画数の多い漢字がだんだんと「うそ字」しか書けなくなったこと
3 日々、どこかしら身体に不具合があること
4 骨太の小説を敬遠するようになったこと
……要するに老境の閾に入った、ってことか。年に2回か3回、こんなふうに集まって会話を交わしていて昨日今日の話でもないのだが、老いは無慈悲に忍び寄る。
Sが最近読んで面白かったというSF短編集について、忘れないうちにメモっておこう。
『なめらかな世界と、その敵』(伴名 練著)
かれこれ10年、SF小説を読んで来なかった。
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