mixiユーザー(id:6486105)

2016年03月21日20:53

222 view

だいこんの花

 先週から「だいこんの花」が一輪、また一輪と咲き出した。うちから20メートル先、竹林の小さな土手だ。いまの時期、開花した桜を撮ってネット上にアップロードされる枚数たるや、一日あたり100万枚か数百万枚くらいあるはずなので、だいこんの花を写してみた。だいこんの花が散ると群生しているシャガが一斉に咲き出す。裏鎌倉の地味な春の光景。
 鉄道オタクが象徴しているように思うのだが、マスコミや世論で喧伝された光景に自分も一枚加わって興に乗る、というのは、自分がもともと「反」か「非」かわからないものの社会性が乏しいので、よほど機嫌がいいときは別にして、「ああ、そうですか」くらいの気持ちになってしまう。超メジャーな観光地のマチュピチュやモンサンミッシェルに団体ツアーで行くのはかっこ悪い、というのは歪んだ自意識のなせる業だが、自分の中からこの歪みを排除してしまうと、私は無職でビンボーで歯痛を抱えているだけのおっさんだ。ここのところ旅にも出ていないため、名前のそばに「旅人」と小さな級数で肩書きをつけている名刺だってウソになってしまう。このところポール・セローや金子光晴といった大家の古典的紀行文をときどき手にしているので、旅行=エンターテイメント商品=消費物、という底の浅さ(それはすなわち、自分の無能さも思い知らされる)を感じてしまう。
 正午過ぎに焦眉の課題だった電話をようやく掛けた。詩人のご長男に「本年の連翹忌を欠席することにしました」とお伝えした。長らくの不調とまだ残る痛みで、彼のお伴として会に出たいのはやまやまだけど、出席するのが憂鬱なのです、と率直な気持ちを話した。で、突っ込まれていろいろと訊かれたので正直に話をしたところで、電話の会話は大盛り上がりになった。予想外の展開だ。
 副鼻腔炎による歯茎奥の痛みが……、などと言いたくもないことを言ったら、「実はわたし、50年来、それで悩まされ続け、手術も3回受けて、やっぱり治らず、毎日自分で鼻を洗浄する機械で洗う日々なのです」と語り始めた。
 で、耳鼻咽喉科には行った? と私の現状を案じた質問をされたので、「ええ、近くの…。でも……」と言い淀んだら、笑いながら「鼻の穴見て喉の奥を見て、機械で洗って、薬を出されただけでしょ(笑)。日本の耳鼻咽喉科の治療なんて私だってそれくらい出来るよ!」と彼は大笑いする。
 高村光太郎の会から話は大きくずれて、長電話になってしまった。彼は戦前の人間らしく、電話は3分以内という習慣のかたなので、普段は要件のみで話が済む。
 いろいろと有益なアドバイスをいただいた。さらにこんな私を褒めてくれて、ありがたく思った。考えたら、親が私を褒めた回数より、すでに彼が褒めてくれた回数のほうが多いかもしれない。ツボをくすぐる褒め名人だ。この点に於いても学ぶところ多し。
 犬は叱ってしつけするより、褒めてしつけをするほうがいいというのが、最新の学説になっている。この点でも、人間と犬は同じだ。おやつを欲しがるところも、これまた同じで、今日もラズリは牛スジジャーキーとだしじゃこで上機嫌(笑)。
 
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年03月>
日 月 火 水 木 金 土
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031