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2015年06月09日21:52

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テレビの音声と「嫌われる勇気」について

 午前11時からFIFA女子サッカー一次リーグ、対スイス戦をテレビ観戦。コーヒーとかりんとうを事前に用意した。つまらなくなったらかりんとうを一個つまむと、苛立ちが治まる。ポテトチップスでもいいのだが、食べ始めたら無意識に手が出て、必ずといっていいほど一袋全部を一気食いしてしまうもんな。
 なでしこジャパンは強いのか弱いのか。パスミスが多すぎる。が、スイスの側に視点を置いて見ると、スイスも不用意なミスがこれまた多く、日本のほうがまだましなレベルなように思えた。PKで得た1点を守り切って日本が辛勝したが、そもそも勝敗にあまりが関心ないことがよくわかった。
 試合内容に釘付け状態でありながら、テレビの音声ってどうしてこうも平板なんだろう、とまったく違うことをぼんやり感じていた。フジテレビのアナウンサーの実況が陳腐な言葉の羅列に過ぎなかったことも災いしたのだろう。が、こと音質に限って言って、フジテレビだから音が悪いわけではない。CMでもバラエティ番組でも、テレビの音声自体が薄っぺらく感じて、ときどきはそれが我慢出来ずに消してしまう。ちなみに、うちのテレビは比較的上位機種で、テレビ内蔵のスピーカーのせいで立体感がないわけではない。むかし、テレビの音声をステレオコンポのaux端子に接続して、音楽番組なんかはコンポの音で聴いていたこともあったが、やっぱ、薄っぺらな印象派は拭えなかった。まだしもMacからYouTubeにアクセスし、パワードスピーカーから流れるライブ動画を聴くほうが音の奥行きはある。音声ファイルはかなり圧縮されて劣化しているはずなのに。
 ランチをはさんで、今日も一枚だけはがきを書いた。ラズリの散歩で目的を一つ作るのも資本主義のエートスに似て(@M・ウェーバー)ケチな精神だと思うのだが、街へ行くのにちょっとした用事をついでに済ませるというのは心に張りが出来る。
 夕方、自室のMacBookを起動させ、朝鮮日報のホームページを見た。月に2回程度、どんなニュースがあるんだろうという程度。
http://www.chosunonline.com/index.html
 朝鮮日報は韓国最大の新聞社で、運営はもちろん韓国だ。ここの記事はワシントンポストなどの海外紙に較べて日本語が自然で、産経新聞より日本語力が上だ。比較の対象が悪すぎるけど。
 面白い記事だと思ったのは、今年上半期の書籍ベストセラー第1位が「嫌われる勇気」で、それは日本人著者2名による単行本の翻訳書ということだった。

<韓国のインターネット書店大手YES24は8日、今年上半期(1月〜5月末)に最も多く売れた図書は岸見一郎と古賀史健による共著「嫌われる勇気」の韓国語版だったと発表した。
 2位はチェ・サジャンの「知的会話のための広く浅い知識」、韓国でぬり絵ブームを起こした「秘密の庭園」が3位だった。今年上半期のベストセラー上位は自己啓発本が多かった。> 

『嫌われる勇気』という本をそもそも知らないので、Amazonに飛んで調べてみる。

<本書は、フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた一冊です。欧米で絶大な支持を誇るアドラー心理学は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的な“答え”を提示します。この世界のひとつの真理とも言うべき、アドラーの思想を知って、あなたのこれからの人生はどう変わるのか?もしくは、なにも変わらないのか…。さあ、青年と共に「扉」の先へと進みましょう―。 >

 へえ、心理学の三大巨頭が、ユング、フロイト、そして本書の基となっているアドラーということを知らなかった。専攻が心理学と隣合ったような学問でそこそこ勉強をしたはずだったが、アドラー? 聞いたことがないような気がする。それとも完全に忘れてしまったのだろうか。
 版元のダイヤモンド社では専用のHPを設けていた。
 冒頭の5行がこれ。

なぜ、あなたはいつまでも変われないのか?
なぜ、あなたは劣等感を克服できないのか?
なぜ、あなたは幸せを実感できないのか?
なぜ、あなたは過去にとらわれてしまうのか?
―アドラーの幸福論がすべての悩みに答えを出します。

 なんだかなぁ。しかし日本でも大ベストセラーらしい。
 こんな定番のお悩みが、一冊の本で答えられるのだろうか? アドラーの幸福論? アランの幸福論じゃなくて?
 テレビの音質と同様、このボディコピーだけで薄っぺらさが感じられて、厭世観さえ覚えてしまう。「嫌われる」と「勇気」が結びつくこと自体、いかがわしさがある。嫌われることにそもそも勇気など要るんだろうか。嫌われたら生きていけない社会でもないんだから。勇気を要するほどに嫌われることを恐れる性格なのだったら、そんな性格はどんなトレーニングを受けたって一生変わらないだろう。でも、こういう本が売れるんだよな、日本でも韓国でも。では、中国人はどうなんだろ、と気になった(笑)。
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