絶望。と言えなくて気休めの痛み止めしか飲めない星の夜です #短歌
世界ごと沈む夜ならその分の浮力を分けて軽くしてやる #短歌
きらきらの嘘っぱちだよ 愛してる!って叫べば宇宙は全部ピンクだ #短歌
スーパーの半額セールのシール剥ぐ指先だけが僕のリアルだ #短歌
水を打つ静止のなかでは濁りだけがただしく円を描きつづける #短歌
叫んでも紐の重さだけが残る静かに靴を履きなおす午後 #短歌
結局は愛とか言い出す唇をホッチキスで止めてしまいたい #短歌
水槽の底で沈んでいる石鹸の白さみたいな正しい静止 #短歌
熟れた色ほどけるように舌にのる 夕焼けひとつ静かに消える #短歌
だいじょうぶ見えないままでいいんだよ 君の隣でわたし笑うね #短歌
あのねホットココアふーふーってしてゴミ箱じゃなくてこっちにおいで #短歌
ぷりぷりのゼリーみたいに黙り合う きみのまつげに触れてもいいの? #短歌
もちろんぼくは嘘をつきます アイスクリーム溶けない魔法があるんだよ #短歌
絶望はいつも透明 シロウマがコーラを飲むような美しい嘘 #短歌
あのねいまからっぽのコップ見てたでしょわたしも見てたそれだけでいい #短歌
水という重さを捨てて窓につく指の形にのこる静寂 #短歌
あのねさっきのひとたぶんね窓じゃなくて空を拭いてたんだと思う #短歌
境界を消してしまえばひとはみな光のなかを泳ぐ魚だ #短歌
花びらが最後の風を受け止める 私たちはただひかりの続き #短歌
「期限切れクーポン墓地」という一人 或いは救えなかった私の時間 #短歌
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