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2026年02月15日20:52

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2/9 スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき@東京都美術館



北欧の自然や文化、暮らしは日本とかけ離れていると思うのだけれど、どうも日本人は北欧の美術・工芸が好きらしい。魂の部分で響き合うところがあるのかもしれない。
イケア、リサ・ラーソンはスウェーデン、2021年パナソノックで見た建築家サーリネンやテキスタイルのフィンレイソンはフィンランド。人気ブランドのミナ・ペルホネンは北欧テイストだ。

画家個人の名前は発音が難しいせいかまるで覚えられないが、これまでも数多くの展覧会が開かれている。大好きなハマスホイはデンマークで、2015年に見たフィンランドのヘレン・シャルフベック、2017年に見たデンマークのシャセリオーも良かった。ムンクはノルウェーだったな。
名前が覚えやすかったのは、2018年にSOMPO美術館でみたカール・ラーション。
記憶に新しいのは、2024年SOMPO美術館「北欧の神秘展」↓だが、絵は思い出せても画家の名前が覚えられない。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1987447686&owner_id=2083345&from=list_diary_title

今回もまた画家名が全く覚えられなかったが、記憶に引っかかる名前や作品が多く、帰宅後日記を検索してみたら結構出てきた。

今回は、スウェーデン国立美術館からの出展で全てスウェーデン画家の作品、19世紀後半ヨーロッパ芸術の中心パリからの影響を受けつつ、どのように北欧スウェーデンの絵画芸術が発展してきたかがわかりやすい構成でまとめられていて楽しんで学べた。
過去に見たことがある作家もいて、記憶を辿ることもまた楽しかった。



特別鑑賞会13時の回に当たり出かける。全部で6セクションあるが、第4章以降がほぼ撮影可。

アルバムあります
https://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000121410315&owner_id=2083345

https://swedishpainting2026.jp/
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ヨーロッパ北部、スカンディナヴィア半島に位置する国スウェーデン。本展は近年世界的に注目を集める、スウェーデン美術黄金期の絵画を本格的に紹介する展覧会です。
スウェーデンでは、若い世代の芸術家たちが1880年頃からフランスで学び始め、人間や自然をありのままに表現するレアリスムに傾倒しました。彼らはやがて故郷へ帰ると、自国のアイデンティティを示すべくスウェーデンらしい芸術の創造をめざし、自然や身近な人々、あるいは日常にひそむ輝きを、親密で情緒あふれる表現で描き出しました。
本展はスウェーデン国立美術館の全面協力のもと、19世紀末から20世紀にかけてのスウェーデンで生み出された魅力的な絵画をとおして、自然と共に豊かに生きる北欧ならではの感性に迫ります。


1 スウェーデン近代絵画の夜明け

18世紀王立美術アカデミー設立、歴史や神話を主題とする伝統的な絵画が重視され、19世紀半ばまではドイツやフランスの自然表現が手本とされた。

二ルス・ブロメール《草原の妖精たち》1850年
スウェーデンの神話や民間伝承を最初に描いた画家
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エードヴァッド・バリ《夏の風景》1873年
スウェーデン的風景のイメージを作り上げた
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2 パリをめざしてーフランス近代絵画との出会い
1885年、アーンシュト・ヨーセフソンやリッカド・バリらはストックホルムで「セーヌ河畔より」という展覧会を開き、古臭い教育の王立美術アカデミーに抗議をした。「オポネンテナ(反逆者)」と呼ばれた彼らは、のちのスウェーデン近代絵画を導く存在となる。

アーンシュト・ヨーセフソン《少年と手押し車》1880年
瑞々しい筆致
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アーンシュト・ヨーセフソン《スペインの鍛冶屋》1881年
エネルギッシュな労働者達に眼を向ける。ベラスケスに傾倒。サロンに何度も落選。
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3 グレ=シュル=ロワンの芸術家村
自然主義やレアリスムの影響を受けたスウェーデンの画家たちは、戸外制作を重視するようになり、バルビゾン派の画家たちのようにパリ近郊の村グレ=シュル=ロワンに芸術家村を築く。ここには、黒田清輝や浅井忠も集ったそうだ。

ここで大好きになった画家が、ブリューノ・リリエフォッシュ(覚えておきたい!)

本展では鳥の絵ばかりだったが、動物画家ということで、検索してみたらなんと生き生きとした猫の絵も多数。いつか見てみたい。そして、鳥の絵もまた素晴らしかった。

ブリューノ・リリエフォッシュ《カケス》1886年
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ブリューノ・リリエフォッシュ《4種の鳥の習作(セアカモズ、ウズラクイナ、ズアオアトリ、キタヤナギムシクイ)》1887年
いずれも植物の間に身を隠し捕食する寸前を描いている。額装は貼交(はりまぜ)に着想しているらしい。スウェーデンの地にもジャポニズムが届いていたのね。
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以下は第6章で紹介されていたリリエフォッシュの作品。
《ケワタガモ》1894年
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《ダイシャクシギ》1907年
秋の日差しを受けて黄金色に輝く草むらに保護色になって立つ鴫。まるで日本画のような佇まい。妄想お持ち帰りはこれかな。
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*以下撮影可

4 日常のかがやきー“スウェーデンらしい”暮らしのなかで
1880年代末多くの画家たちがフランスから帰還し、身近な日常の中にある光景を題材とするようになる。折しもアーツ・アンド・クラフツ運動の潮流の中で、カール・ラーションは「スウェーデンらしい暮らし」を実践し、そのイメージを形作った。

ブリューノ・リリエフォッシュ《そり遊び》1882年
鳥の絵でなくともやはりこの画家はいい。雪の斜面で遊ぶ人たちのシルエットが楽しそうだ。
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ハンナ・パウリ《グランドピアノにて》1892年
スウェーデンでは女性も職業画家として成功した人も多く、ハンナも画家の夫イエーオリ・パウリと対等にキャリアを積んだという。
柔らかな外光が幸せを物語る、暖かな絵だ。
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カール・ラーションについては、2018年に回顧展があったのを思い出す。絵画展というよりラーション的ライフスタイル展のような展覧会だった。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1969462497&owner_id=2083345&from=list_diary_search

カール・ラーション《おもちゃのある部屋の隅》1887年
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カール・ラーション《キッチン(「ある住まい」より》1894−1899年
子供に向ける眼差しも暖か
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端っこにいる白い猫は、しっぽの先が尖っているから子猫だね。これもまた可愛い。
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カール・ラーション《カードゲームの支度》1901年
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ダイニングテーブルを模した撮影コーナーがあったが、全てIKEA製品で揃えられているらしい。
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アンデシュ・ソーン《編み物をするダーラナの少女 コール=マルギット》1901年
ソーンという名前に見覚えがあったので日記を遡ってみたら、2024年「印象派 モネからアメリカへーウスター美術館所蔵」展で《オパール》という作品を見たんだった。
↓
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1986966082&owner_id=2083345&from=list_diary_search
《オパール》はいかにも印象派的な絵だったが、こちらはスウェーデンの日常的な光景だ。エプロン姿の上にコートを羽織り、細い編み棒で筒状に編んでいく姿は、昔の日本でもよく見かける光景だったなぁ。赤い毛糸が引き立つ。


5 現実のかなたへー見えない世界を描く
一方、外界の再現よりも内面世界に目を向ける画家も現れた。神話や伝承はナショナリズムと結びつき、目に見えない感情や不安、幻想を描く試みは、北欧象徴主義へとつながる。

↓も昨年の「北欧の神秘ーノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」展で既知の画家。モノトーンで物語の絵を描く。
アウグスト・マルムストゥルム《インゲボリの嘆き(エサイアス・テグネール「フリッティオフ物語」より)1887年頃
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アウグスト・マルムストゥルム《フリッティオフの帰還(エサイアス・テグネール「フリッティオフ物語」より)1880年代
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アーンシュト・ヨーセフソン《水の精(ネッケン)》1882年
この作品そのものも「北欧の神秘ーノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」展にきていた。ネッケンの奏でるフィドルを聴くと水の中に引きずり込まれるという伝説。ギリシャ神話のセイレーンは妖艶なイメージだが、このネッケンはネッケン自身が苦悩しているようだ。
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アウグスト・ストリンドバリ《ワンダーランド》1894年
ストリンドバリは19世紀北欧を代表する小説家、劇作家。
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この絵を見た瞬間思い出したのが、国立西洋美術館新収蔵品として紹介されていた↓の作品。
《インフェルノ(地獄)》1901年
キャプションには、洞窟の外はひどい嵐だと書いてあったと思うが、私にはどうしてもそう見えなくて、ただ、ものすごい不安さや苦悩、悶えを感じたのは覚えている。
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今回の《ワンダーランド》も洞窟のようだけれど、タイトルは真逆。よく見るとピンクの花が咲いているように見える。光の先はワンダーランドなのかな。
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アウグスト・ストリンドバリ《海辺の風景》1903年
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ストリンドバリの本業は小説家であって、絵は正式教育を受けておらず、精神を病んでいた時だけ絵を描いたそうだ。

最後にスウェーデンらしい幻想的な情景、淡く繊細な光はを描いた作品を紹介。

グスタヴ・フィエースタード《冬の月明かり》1895年
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グスタヴ・フィエースタード《川辺の冬の夕暮れ》1907年
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リッカッド・バリ《ヴァールバリの要塞》1890年代
スウェーデン絵画の黄金期を支えた画家。
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カール・ヴィルヘルムソン《ゴースウー小岩島》制作年不詳
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オット・ヘッセルボム《夏の夜(習作)》1900年頃
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エウシェーン王子《静かな湖面》1901年
エウシェーン王子は国王オスカル2世の末子で、スウェーデン絵画の黄金期を代表する画家。「北欧の神秘」展でも登場、あの展覧会では近代化を象徴する工業地帯を描いていたが、それもまた詩的だった。
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アルバムあります
https://photo.mixi.jp/view_album.pl?album_id=500000121410315&owner_id=2083345

4月12日まで



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