終わりって言えば終わると知っていて言わずにここに少し座ってる #短歌
若さって気づかぬうちに換金し減った分だけ夜が軽いよ #短歌
白き頁 窓に預けて影を読む 声なき選択 羽音に似たり #短歌
熱のなか名前失う水の色 飲み干すたびに春が遠のく #短歌
手をほどく時を待つため胸に置く鳴らない鈴のあたたかさだけ #短歌
ちょっとだけ首を傾け「信じてる」全肯定より長持ちするよ #短歌
脱いだ服ちゃんとたためば朝が来る 重さは昨日の分でいいです #短歌
隔てたる布一枚の午後探し触れぬ願ひは雪に紛るる #短歌
傷覆ふ白の重なり午後深し息は言葉の手前に留まる #短歌
一体何の騒ぎですかと立ち止まる名づける前の音を拾って #短歌
あたたかいままの遺骨が重すぎてちゃんと別れた気がしないんだ #短歌
酔いが抜け風だけが強くなったけど考えなかったほうが重たい #短歌
しわのまま置かれた白には風が来て覚めきらぬ午後 まだ残ってる #たんか
薄目にて見過ごすほどの夜の影 確かとならぬものこそ残れ #短歌
立ち止まる理由を探す指先でまだ書かれないあたたかい白 #短歌
角のあるかたちを守り眠る夜 触れない強さがまだ温かい #短歌
戻れないって気づいたのが遅くって続きを生きる顔が上手いね #短歌
毎回を神回にする願いごと編集されぬ今日を抱いて #短歌
満ちしもの空へと返し手に残る開けた記憶の軽き音かな #短歌
ちゃんとした言い方じゃなくていいよね 息のまんまで伝わることも #短歌
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