いいねするいいねを帰すその循環 アルミとミカン重さだけある #短歌
競争はパンの耳から崩れてく噛めば誰でも同じ味する #短歌
両肩が先に着いてる天国で椅子は思想を休ませている #短歌
この電車逃げても逃げてもまた来るが名前の駅にきみは降りない #短歌
丸くなる理由をひとつ増やす朝 猫の時間が人に重なる #短歌
指先でめくる歳時記 白い息 台所にも冬が来ている #短歌
窓の水 触れてはじめて知る熱よ こわいと思える場所にいること #短歌
心臓の影をたたんで寝る人よ 鼻血の匂い夜更けの祈り #短歌
耳澄まし青の奥からほどけゆく地球は今日も息をつく音 #短歌
「おやすみ」と言って切れたらまだ明るい画面の端で父が起きてる #短歌
見下ろせば世界は軽く捨てられて元気だなって鳥に言われる #短歌
指文字が風にほどけて残る午後 わからないけどわかってしまう #短歌
更地には予定だけ立ち 風吹けば無人のチャイム1度だけ鳴る #短歌
ネオン抜け句碑の前だけ息を止め糸瓜は今日は何も言わずに #短歌
こわれものみたいに揺れて冬の名を誰も知らずに鳴らし去るベル #短歌
受け止めるつもりで空けたその場所に何も来なくて正解になる #短歌
靴だったころの写真を伏せもどし音の止んだ店 夜が腰かけ #短歌
丸投げのホワイトボード白すぎて書いた名前が先に消えるね #短歌
見たことがある顔だなと思ったらフリー素材の笑い方だった #短歌
眠れない理由をガムに押しつけて噛めば噛むほど今日が遅れる #短歌
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