どうでもいいことばの底に沈むもの拾いあげても誰も見てない #短歌
寂しいのは順番じゃない 夜だから通知を消して指を見ている #短歌
誰でもない群れのひとつにまぎれつつ裾の重さで季節を知った #短歌
コケシでは人をぶん殴れなかったよ 木目の中にやさしさがある #短歌
ひといきの滞在許可をもらうよう缶をひと口夜にまぎれる #短歌
素っ気なくしないと崩れそうだから湯気の切れ間に声を置いてく #短歌
思い出せそうで出せないその音を踏切みたいに胸が鳴らして #短歌
似てしまう声やしぐさを避けながら違うとこだけ集めて眠る #短歌
ミサイルの白い尾だけがまぶしくて気持ちの前を光が奪う #短歌
ひとくちをわけあう声のやわらかさ食べ歩きってこういうことか #短歌
レシートのしわをのばして読むたびに暮らしの息のかすかに残る #短歌
レシートのしわをのばして読むたびに暮らしの息のかすかに残る #短歌
祝詞より早くスクロールして届くネット割引 神は即応 #短歌
洗われているのはたぶん衣だけで私は待つを抱えて座る #短歌
蒔くことを未来と言えば軽すぎてただ手の中に種をこぼして #短歌
ほどけゆく髪の毛たちの間をぬけいっときだけの名を呼びあって #短歌
どういう関係 風のなかでは曖昧で並んで歩く靴のかたちよ #短歌
鍵盤の白さをたよりすすむ脳 音楽室は匂いのむこう #短歌
手を打てば打つほど遠くなるような現時点とはつまりまばたき #短歌
考えてたことのかけらが朝になり光としての居場所をえたよ #短歌
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